被災地の窓 【宮城県発】 災害公営住宅でなんでも相談会
10月31日、岩沼市玉浦西地区災害公営住宅で、炊き出し&なんでも相談会を行い、宮城民医連から3人が参加しました。健康相談には、がんの既往がある人や血圧の高い人の相談がありました。
この災害公営住宅の入居者は、海に面した地区の住民で、ほぼ全員が自宅を流されました。約半年前から入居開始。6畳3部屋、2階や流しもあるなど仮設と比べて広くて日当たりも良く、安心して眠れるそうです。
心配ごとは家賃だそう。60代の女性は、現在約1万円の家賃が数年後に県営住宅と同じ扱いの3万円に。「年金生活なので支払いが心配」と話しました。また災害公営住宅を買い取る場合、現金で3000万円の一括払いが求められ、現在、買い取った人は1人だけ。農家が多いため、津波にやられた田んぼを売っても自宅再建の頭金にもならないそうです。
高齢の住民の多くは、いまのところ医療費負担が無料ですが、来年の3月で無料制度は打ち切り。そのため病院にかかれない被災者が増えた時、ひとり暮らしの高齢者への対応、民医連がどう関わっていくのか? 課題でもあります。
(神馬悟、宮城民医連)
(民医連新聞 第1608号 2015年11月16日)
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