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民医連新聞

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憲法なう(44) 人身の自由 裁判を受ける権利

 【裁判の役割とその矛盾。ほんとに公平?】
 日本国憲法は、まず全ての国民が、政治権力から独立した公平な裁判所において権利や自由の救済を求める権利(三二条)を保障します。基本的人権が侵害されたとき、最終的に救済される場(裁判所)がなければ、憲法の人権保障は絵に描いた餅になってしまうからです。
 刑事事件についていうならば、三二条は「裁判なしに処罰されない自由」を意味しますが、さらに三七条一項は、刑事被告人の権利をより濃厚に、「すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する」と定めます。身分の保障された(権力から独立した)裁判官以外の一般国民が参加する裁判員裁判が、ここにいう「公平な裁判所」といえるのか、という根強い主張があります。

 明日の自由を守る若手弁護士の会

(民医連新聞 第1607号 2015年11月2日)