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民医連新聞

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戦争反対 12万人国会包囲

 「戦争法案、今すぐ廃案!」「強行採決、絶対反対!」「憲法守れ!」。八月三〇日、ときおり大粒の雨も降る国会議事堂周辺に、一二万人の声があふれました。「戦争法案廃案! 安倍政権退陣! 8・30国会10万人・全国100万人大行動」です。民医連の仲間も全国から参加しました。
 議事堂を取り囲む声は増え続け、行動スタートが予定されていた午後二時より前の一時四五分、歓声とともに、車道にまで人があふれ出しました。先頭は、「NO WAR!」のプラカードを掲げる学生や高校生たち。彼らが叫ぶ「戦争する国、絶対反対!」「安倍はやめろ!」のコールに大勢の声と、ドラムの音が重なります。幼い子の手を引き赤ちゃんを背負ったお母さん、介護者とともに参加した車いすの人も。
 「同僚と三人で来ました」という三〇代の女性は、埼玉県の小学校教諭。「学校現場は、もの言えない雰囲気。道徳の教科化もすすんで、国のために働く国民を作ろうとしている。でも、私は子どもたちに武器を持たせる社会にしたくない」。
 静岡県から一人で参加したという女性も。「安倍首相の説明には何ひとつ納得できない。二四歳の息子がいるので若者を戦争に行かせたくないと決意して来た」と言います。「八四歳になる実母から、学童疎開先で米軍機の機銃掃射から逃げた体験を聞いています。その母に国会に行くと話したら、『戦争は絶対だめ。がんばって』と言われた。多くの国民が反対でも、強行採決を狙うなんて、首相は民主主義を分かっていない」。
 ジブリの高畑勲さん、作家の森村誠一さん、名古屋大学名誉教授の池内了さんなど文化人や学者など著名人が、日比谷から国会まで六カ所に設置されたステージでマイクを握りました。国会前では療養中だったミュージシャンの坂本龍一さんも登場し「九条が壊されようとしている時、民主主義を取り戻そうとしていることは大事」「みなさんと一緒に行動する」とスピーチ。
 政党からは民主党の岡田克也代表、日本共産党の志位和夫委員長、社民党の吉田忠智党首、生活の党の小沢一郎代表が廃案に向け決意を述べました。


医療班も活躍…この日、医師や医療関係者31人が参加者の安全を見守りました。民医連職員だけでなく、戦争法案に反対する開業医や勤務医が各地からこのために駆けつけました

(民医連新聞 第1604号 2015年9月21日)