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民医連新聞

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憲法なう(41) 生存権その1

【明治憲法になかった「生存権」。なぜ現憲法に書き込まれた?】
 憲法二五条は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定め、すべての国民が人間的な生活を送ることができることを、「権利」(生存権)として宣言しています。
 明治憲法には存在しなかった生存権が現憲法において規定されたのは、戦前、資本主義社会の進展に伴って貧富の格差が大きくなったことへの反省を踏まえたためです。一三条で規定した「個人の尊重」を実現すべく、国家が社会的に弱い立場の人々を積極的に救済していくことにしたのです。
 生存権が憲法で保障されたことで、私たちは、格差や貧困によって人間的な生活ができなくなることに怯えず、誰もが幸せに生きられる社会の実現を目指すよう、国に求めることができるようになったのです。

明日の自由を守る若手弁護士の会

(民医連新聞 第1602号 2015年8月17日)