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民医連新聞

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第40回公害被害者総行動デー あらゆる公害なくし住みよい地球を

 六月三~四日、東京都内で全国公害被害者総行動が行われ、三日夜には日比谷公会堂で総決起集会が開かれました。今年で四〇回目を迎えた総行動。これまでのたたかいを振り返り、よりいっそうの奮闘と連帯を呼びかけました。

 全国公害被害者総行動は一九七六年に始まり、今年で四〇回目を迎えました。六月三~四日にかけて大臣交渉や官庁街でのデモ行進、各省庁交渉を行い、三日夜に日比谷公会堂で総決起集会を開催。患者関係団体や労働組合、弁護団などから約一〇〇〇人が集まりました。
 公害とたたかった四〇年の歴史を振り返り、集会がスタート。基調報告では、集会当日に最高裁判決が出たカネミ油症事件や福島第一原発事故についてふれ、「補償を勝ち取ることと同時に、被害を繰り返さない社会を作ることが必要」と実行委員会の中山裕二事務局長が呼びかけました。

■すべての被害者救済を

 公害被害者が続々と発言しました。最高裁に上告を棄却されたカネミ油症統一原告団は、「油症と認定されてすぐに裁判を起こした。事件から二〇年が過ぎたからといって補償を認めないのはおかしい」と怒りました。「解決に向けて動き出さない企業、政府に憤りを感じる。公害を繰り返さない社会を作りましょう」と水俣病の熊本・不知火患者会が訴えました。
 昨年一〇月に最高裁で勝利した泉南アスベスト原告団は「すべてのアスベスト被害者が救済されることを願っています。泉南はその第一歩。引き続き、全国の公害被害者といっしょにがんばります」と発言。アスベスト関連の訴訟は、来年にかけて全国各地で次々と結審します。泉南での勝利がつながるようにと、九州と首都圏のアスベスト原告団に「勝訴」と書いた旗が手渡されました。

■収束しない原発事故

 福島第一原発事故被害者の原告団も登壇。「震災から四年が経つのに、現状は悪くなる一方。国や東電の考えを改めさせる」(生業訴訟原告団)、「国や東電は、避難者を無理に帰させ、問題を収束させようとしている」(いわき訴訟原告団)、「早く救済されないと、困窮する人や関連死が増える。人権を取り戻すべくたたかっていく」(福島原発避難者訴訟原告団)。九州玄海原発差止訴訟原告団は「原子力規制委員会の新規制基準は、再稼働を急ぐため安全を無視した『操業基準』に過ぎない」と発言し、原告に加わってほしいと呼びかけました。
 集会の締めくくりに「公害なくせ」のプラカードを参加者全員で掲げ、戦争、原発、あらゆる公害をなくし、住みよい地球を残し手渡すために、団結して奮闘することを誓いました。

(土屋結記者)

(民医連新聞 第1599号 2015年7月6日)