大阪市守った! 「都構想」住民投票 反対多数
五月一七日に大阪市で行われた「住民投票」は、反対票が賛成票を上回り、大阪都構想「NO」の審判が下りました。反対七〇万五五八五票、賛成六九万四八四四票の大接戦で一二六年の歴史を持つ「庶民のまち」が守られました。
「大阪都」構想は、市民向けサービスを切り捨て、権限・財源を「大阪都」に吸い上げて大型開発に注ぎ、「一人の指揮官(知事)」がやりたい放題できる体制をつくることでした。
橋下市長は、二重行政のムダを解消すると訴えました。ところが「ムダ」として潰そうとする施設は、市民には府立も市立も大切で、「ムダ」でないと浸透した結果とも言えます。
民医連の仲間も奮闘
大阪民医連理事会は、「反対」票を投じる運動をすすめる立場で行動提起。
支援の呼び掛けに応えて全国からも二〇以上の都道府県からのべ二五〇人超の仲間が駆けつけました。
五月一〇日には、民医連の大宣伝を実施。同日の「大阪市をつぶさせない『民意の声』『えらいこっちゃの会』市民大集会」にも結集しました。ここには、大阪市外の民医連法人から一〇一人、全国からも一九県一四六人が参加しました。
大阪市内の各法人は、早くから開催した学習会を力に、運動しました。職員や共同組織、患者への働きかけも大々的に行い、投票日までに共同組織会員その他との対話は二万四四九九人になりました。
橋下・維新の暴走を大阪で食い止めたことは、安倍政権の改憲策動を許さないと日本の進路にも関わる全国的な意義があります。また今回の勝利を糧に、国がすすめようとしている医療・介護の大改悪へのたたかいをすすめます。
(平出幸夫、大阪民医連事務局次長)
(民医連新聞 第1597号 2015年6月1日)