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民医連新聞

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岸本事務局長に聞く 第2回評議員会議案 ポイントは―? 地域から「いのち守れ」の声をあげよう

 全日本民医連は第二回評議員会議案を発表しました。そのポイントを、岸本啓介事務局長に聞きました。

 第四一回総会(昨年二月)から約一年が過ぎました。
 総会方針では今の日本社会について「激変・激突の時代」と位置付けましたが、この一年はそのことをまざまざと見せつけました。この情勢をどう見るか。
 同時に、今年は戦後七〇年、被爆七〇年の節目の年です。安倍政権が日本国憲法を変えようとしている今、民医連がどう立ち向かうかが問われています。

■「力」を集めて前進

 「微力」は「無力」とは違い、集まれば大きな力になると、確信の湧いた一年でした。そのことをI章で詳しく述べています。脱原発や地域医療を守るなどの一点での共同として始まった運動は、いまや「安倍内閣は終わらせなければ」という共通認識になりました。その象徴が沖縄に新基地建設を許さないたたかいです。
 II章では一年のとりくみを振り返り、III章では来年の総会を展望し、第三回評議員会へ向けた重点課題をまとめました。

■これから1年間

 二〇一八年には診療報酬と介護報酬の同時改定があります。医療費削減を目的とした医療提供体制の見直しが完成する見込みです。
 III章(2)では、「医師養成」と「無差別平等の地域包括ケア」について太く打ち出しました。新専門医制度と医療費抑制がセットですすめられています。医療界あげた反対の運動が必要です。全日本民医連の見解も発表したので合わせて学んでください。オール民医連でとりくみましょう。
 「無差別平等の地域包括ケア」について、全国の経験を分析し、具体的にすすめる方針を提起しました。
 経営問題にも紙面を割きました。診療報酬のマイナス改定の中で直面している問題で、全職員、共同組織とともに立ち向かう課題です。医療・福祉の活動、いのちと平和を守る運動と一体のものとして議論してください。

■統一地方選を控えて

 今年四月には、統一地方選挙があります。安倍内閣が掲げる「地方創生」は、中央から地域を見て一方的に作り直すものです。
 これに対抗し、住民による「地域再生」が必要です。地域に根を張り、住民に寄りそって医療・介護の実践をしている民医連の出番です。地域から「戦争する国は許さない」「医療・社会保障を守れ」の声をあげましょう。社保担当者まかせにせず、職場全体で事例を集め、「住み続けられるまちづくり」の提案をしましょう。
 今後、行政から病床の削減を迫られる事態も想定されます。その際、具体的事例を持って病床を守る運動を展開できるような力量をつけましょう。

*   *

 あらためて日本の近現代史を学ぶことを呼びかけます。戦争という痛苦の体験から築き上げた日本国憲法を学んでください。民医連の憲法学習DVD(ホームページで視聴可)も活用しましょう。(丸山聡子記者)

(民医連新聞 第1589号 2015年2月2日)