秘密保護法廃止へ各地で動く― 全国交流集会
特定秘密保護法は、昨年一二月に国民の反対をおしきって強行採決されました。国民から「表現の自由」や「知る権利」を奪い、「戦争ができる国づくり」のための悪法です。同法の廃止を求めて全国二一県から主催者の予想を超える三〇〇人余が集まりました。
一橋大学名誉教授の渡辺治さんが講演。一九九〇年代以降、集団的自衛権、秘密保護法が、いつから、なぜ登場したかについてふれ、アメリカの戦争政策とは切っても切れない関係があることを明らかにしました。
また現在、安倍政権はアメリカの要求を超えて日本の軍事大国化をめざす諸政策を次々と打ちだしており、解釈改憲を先行させつつ明文改憲をめざす戦略を 持っていると解説。一方で渡辺氏はこの動きに立ち向かい、阻止する国民側の展望も語り、秘密保護法廃止と解釈による九条改憲反対の運動を同時にすすめよう と呼びかけました。一九五〇年代に施行された破壊活動防止法を例に挙げ、秘密保護法が施行されても、国民の反対運動で法律を無力化させることは可能だ、と 参加者を励ましました。
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後半は活動交流を行いました。新潟では女性の会が元気です。県内の多彩な一七人が呼びかけ 人となり、賛同者も当初の目標の三倍、三〇〇人超で出発、いまは七〇〇人を超えていると紹介しました。長野では信濃毎日新聞に見開きの署名と意見広告を掲 載し、国会議員へ大きな影響を与えたと報告しました。愛知からは“平和憲法が弁護士になるきっかけだった”という若手が発言。いち早く活動を始め、「極秘 通信」と称した活動報告書を配るなど、ユニークなとりくみが多く、秘密保護法に反対なら誰でも参加できる、間口の広い運動を多くの人たちとすすめていま す。
その他全国各地のさまざまなとりくみが時間が足りないほど出され、「待たれていた集会」でした。(田口大喜記者)
(民医連新聞 第1571号 2014年5月5日)