憲法なう。(11) 平和主義(1)
日本国憲法はその前文で国際協調主義を、第九条で戦争の放棄を定めました。戦争のもたらした悲惨な体験から、当時の日本国民には、戦争への深い反省と平和への強い想いがありました。その気持ちを将来の国作りに素直に反映させたものが、平和主義でした。
一九四七年(昭和二二年)に文部省が教科書として発行した『あたらしい憲法のはなし』には、戦争の放棄について「決して心ぼそく思うことはありません。 日本は正しいことをほかの国よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません」と記述されています。
この記述からも分かるように、憲法の平和主義は、悲惨な戦争を直接体験した人々の、平和な社会を日本が率先して創るんだ! という気概の現れといえますね。
明日の自由を守る若手弁護士の会
(民医連新聞 第1567号 2014年3月3日)