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民医連新聞

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私のお仕事 送迎バス運転手

 多彩な職種が働く民医連事業所。それぞれが専門性ややりがいを語る連載。10回目は送迎運転手です。

 送迎運転手は、患者さんを車で病院まで送り迎えする仕事です。私が運転する無料送迎シャトルバスは北海道勤医協・札幌西区病院から運行。当院から昨年5月に新築移転した中央病院に通う患者さんや、お見舞いに行く人の行き帰りなど誰でも利用できます。
 運転するワゴン車は定員8人。当院から40分前後かけて、片道約13kmを走ります。このバスは西区病院の玄関から中央病院の玄関までの送迎専用です。お年寄りや身体の不自由な方などに大変喜ばれています。
 運行は月曜から金曜までの平日で5往復。私が運転する直行便は2往復します。他の3往復(中型で28人乗り)は協力会社(株)リヴィノールシステムの委 託運行で、北区のぽぷらクリニックと東区の伏古10条クリニックを経由します。

患者の安全を最優先して

 運転での最優先は利用者の安全です。
 病院までの道のりは札幌市内の中心地を弧を描くように縦断している国道5号線。幹線道路のため、大量輸送の大型トラックやトレーラー、商用車・自家用車 やオートバイと多種多様な車両が行き交うため、それらの動きにも注意をしなければなりません。また、混み合うルートなので交通規制で通行止めになると、病 院への発着時刻を過ぎてしまうこともあります。
 今の季節は路面凍結や吹雪による視界不良など、緊張の連続の日々が続きます。

患者の言葉に耳を傾けると

 送迎運転手は、利用者のボヤキや小言に耳を傾けるのも大切な役割だと考えています。私が担 当する直行便は、各病院の出発時刻までおよそ10分程度待機するため、その時間に乗車する患者さんとの世間話などにも花が咲きます。直接、医療に関わって いないこともあり、「薬局の窓口の職員が横柄だった」「病院の会計が遅かった」「トイレが混んでいたし汚かった」など小言も聞きます。私も「そうなん だぁ~」と相槌を打ったりすると、バスの降り際に「運転手さんに話したらすっきりしたさぁ。この次もよろしくねェ」と微笑んで帰っていきます。
 世の中全体で「いつでも、どこでも、誰もが」安心して良い医療と福祉を受けられるようにならなければいけません。バスを利用する患者さんとの交流も大事 にしながら、今日も安全を最優先に無料送迎シャトルバス直行便を走らせます。

(北海道・札幌西区病院 くどうたくじ)

(民医連新聞 第1565号 2014年2月3日)