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民医連新聞

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もんじゅ君のエネルギーのおはなし 第12回 世界的に伸びている自然エネルギー 文・絵 もんじゅ君

 10月は台風に翻弄された月でした。被害にあわれた方に心よりお見舞い申し上げます。
 ふくいち君でも台風の被害はおおきくて、汚染水タンクのまわりの堰(せき)の水があふれそうになったの。大雨のたびに増水して水の行き場がなくなるか ら、4月に漏れの判明した地下貯水槽をふたたび使うことにしちゃったんだって。心配ですだね。

福島から始まる自然エネルギー

 ふくいち君を見ていると不安がつのってくるけれど、福島ではエネルギーについて希望の持てるできごともスタートしているの。
 沖合では浮体式の洋上風力発電の実験もおこなわれているし、10月には小水力などの自然エネルギーで発電する民間の電力会社「会津電力」も設立されたんだ。
 日本で使われている電力のうち、自然エネルギーが占める割合はわずか1.6%(ダムなどによる大規模な水力発電はのぞく)。たとえばスペインの19%や ドイツの15%、イギリスの6%などとくらべるとぐっと低いの。
 けれどこれでもじつは、2012年の1年間で10%以上も発電量が増えているんだよ。

普及の決め手は「固定価格買取制度」

 震災後におおきく自然エネルギーによる発電量が増えたのにはあとおしがあって、それは去年7月に開始した固定価格買取制度。
 これは「自然エネルギーからつくった電気は、一定期間、一定の価格で電力会社が買い取りますよ」というしくみなんだ。「発電しても値段が安ければ赤字に なってしまう…」という不安をとりのぞき、ちいさな企業や組合でも事業を始めやすくしているんだね。

原子力よりもずっと成長率が高い

 安倍政権になってから、「原発を輸出する」としきりにいうから「原発ってイケイケなのかな?」って錯覚しそうになるけど、じつは原発の発電容量って世界的に見ると増えてはいないの。太陽光や風力が年に20%以上成長しているのにくらべると斜陽産業なんだ。
 原発に力を入れるより、自然エネルギーに投資したほうが経済的にも安全なのかもね。

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もんじゅ君/高速増殖炉。エネルギー問題のやさしいニュース解説で知られ、ツイッター(@monjukun)のフォロワーは10万人超。著書に『おしえて!もんじゅ君』(平凡社)など。公式サイト:http://monjukun.com

(民医連新聞 第1559号 2013年11月4日)

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