もんじゅ君のエネルギーのおはなし 第11回 再生可能エネルギーってどんなもの? 文・絵 もんじゅ君
東電さんが柏崎刈羽の再稼働を申請
9月のおわりに東電さんが「新潟の柏崎刈羽6・7号機くんを動かしたい」と再稼働申請したのにはびっくりしちゃった。ふくいち君では廃炉への道も遠く、毎週のようにあらたな汚染水のおもらしが起きているのにね。
安倍政権になってから各地で再稼働の気配があるけれど、いま、日本で動いている原発ってゼロだし、それで電気は足りているの。事実上の脱原発をはたして いるんだよね。ことしあらたな再稼働がなかったのは、世論の「原発はやめて」って声のおかげだと思うな。
「再生可能」のことばの意味って?
ところで、民主党から自民党に変わっても、「再生可能エネルギーをのばしていこうね」っていう政府の方針は変わらないの。
震災以降、とてもよく耳にすることばだけれど、「再生可能」ってそもそもどんな意味か、わかるかな? これは「使っても使ってもつぎつぎ供給される」ってことなんだ。
太陽の光や風って、発電に使ってもまたあたらしいものがやってくるでしょ? 石油やウランが使えばなくなってしまうのとは対照的に、再生可能エネル ギーっていうのは自然界からずっと供給されつづけるものなんだ。じっさいには「自然エネルギー」とほぼおなじ意味で使われているよ。
5つの代表的な自然エネルギー
そんな再生可能エネルギーには、5つの代表的なものがあるんだ。まずは、みんなのすぐに思いうかぶ太陽光と風力。
それから火山国の日本では原発20基ぶんものポテンシャルがあるといわれる地熱発電。地中の熱を使ってタービンを回すんだ。
それから、用水路などのちいさな流れからも電気をつくる小水力。日本ではなんと明治からの歴史があるの。そして木材や、家畜のふんにょうからつくるメタンガスなどを燃やすバイオマス発電。これも山林の多い日本には向いているといわれているよ。
利用は遅れているけれど、じつは日本って自然エネルギー資源のゆたかな国なんだ。
もんじゅ君/高速増殖炉。エネルギー問題のやさしいニュース解説で知られ、ツイッター(@monjukun)のフォロワーは10万人超。著書に『おしえて!もんじゅ君』(平凡社)など。公式サイト:http://monjukun.com
(民医連新聞 第1558号 2013年10月21日)
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