“困難を克服し新たな役割見出そう” 第2回民医連中小病院交流集会
全日本民医連は一一月三、四の両日、東京都内で第二回民医連中小病院交流集会を開きました。院長、看護師長、事務長など、約四五〇人が参加しました。
藤末衛会長の開会挨拶に続き、全日本民医連病院委員会委員長の吉中丈志副会長が問題提起をしました。
吉中副会長は、厚労省が「医療から介護へ・施設から地域へ」を基本方針とする中で、中小病院は医師確保や経営の困難を抱えながらも、地域分析を行い、住 民のニーズにこたえる病院として生まれ変わらなければならないと強調。「民医連の中小病院が困難を克服し、新たな役割を獲得することは、国民の医療・介護 の前進のために欠くことができない」として、「広い視野から冷静な分析と大胆な選択を決断し、地域での共同を作り出そう」と訴えました。
特別報告に立った長野健和会の熊谷嘉隆理事長は、同法人が行ってきた地域分析について、どんなデータを分析したかや他の病院の指標、病床機能の変遷などを具体的に紹介しながら報告しました。
講演は、民医連外から「中小病院の生き残り戦略―禎心会複合体の実践と計画から」(禎心会理事長・徳田禎久氏)、「ふらて会グループの理念・戦略と実践 ―生涯にわたる健康の支援とまちづくり」(ふらて会理事長・西野憲史氏)の二題。失敗や成功の経験がリアルに語られ、質問も相次ぎました。
香川・高松平和病院、あおもり協立病院、北海道・道北勤医協一条通病院、福岡・たたらリハビリテーション病院、山口・宇部協立病院が指定報告。病院のタイプ別に分散会で議論しました。
(民医連新聞 第1537号 2012年12月3日)