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民医連新聞

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Just Bugun いぎなし 笑えばいいっちゃ! 明日につなげ、Smile Ring 第34回民医連全国青年 JB in 宮城

 今回の全国JBのテーマスローガンは「Just Begun~いぎなし笑えばいいっちゃ! 明日につなげ、SmileRing~」。コンセプトは学校です。前夜祭から入学式、卒業式まで、スローガンに負けないほど青年職員たちは笑い、学びました。

1日目

 午後四時、会場に全国から約四〇〇人が集まりました。
 現地企画が始まると、現地事務局長のましましがあいさつ。つづいて前宮城民医連事務局長で、宮城県議の天下みゆきさんが登場。「被災地を見て、社会の縮図を感じてほしい」と話しました。
 司会は宮城のニコちゃんと大阪のヤット。JBらしい軽いノリでスタート。
 現地実行委員を代表して、ハルヒが「みなさんと僕の緊張をほぐしながら盛り上げていきたいと思います」と発言。笑いが起こり、会場が和みました。
 次に宮城の応援歌「GO!GO!MIYAGI」に合わせて、現地実行委員が考えた振り付けを披露。翌日の大交流会に全員で踊るために練習しました。
 全体会後、四〇班に分かれてのホームルーム。お互いのジャンボリーネームを決めました。
 また、長野、神奈川、福岡などから、被災した宮城の仲間に激励の横断幕や贈り物が。今回で四回連続の参加になった韓国のグリーン病院のメンバーからもメッセージをもらいました。

※青は男性、ピンクは女性のジャンボリーネーム

2日目

 二日目は入学式。最初に、一年前の震災で亡くなったすべての人に黙祷をしました。
 その後、JB全国実行委員長のソルティーが「今回のJBは震災が一つのテーマ。自分の目で見て、感じてほしい。そして三日間を通して、一生の仲間になるような交流をしてほしい」とあいさつ。
 入学式後は学習会。被災地での民医連の活動を五人がリレートークしました。
 つばさ薬局松島支店の沼倉廣幸さん(薬剤師)は、「松島医療生協では震災翌日から、医療が必要な在宅患者さんの情報収集や、避難所回りを行った」と、震 災支援の状況と様子を報告。そして全国からの支援は医療だけにとらわれず、どんな作業でも引き受けてくれたことに感謝を述べました。
 宮城厚生福祉会の菅谷和香さん(介護士)は、民医連で初めて開設した福祉避難所のとりくみについて報告しました。老人施設・宮城野の里で震災後も必死に 利用者のケアを続けたこと。施設内に開いた福祉避難所にも全国の支援が入り、「仲間がいることを実感した」と話しました。
 坂総合病院の相沢佑可子さん(看護師)は、災害拠点病院としてのトリアージ体制を報告。
 避難所・仮設住宅でのとりくみを報告したのは、坂総合病院の藤原大さん(医師)。避難所支援では、衛生環境を保つことや、高齢者のADL低下を防ぐこと が大事だったこと。また、足浴の効果について「肌と肌が触れることで安心し、問診では聞けない不安を聞き出せた」と話しました。
 そして岡山の川原京さん(事務)が「忘れてはいけない3・11」と題し、支援で出会った名前も知らない青年とのエピソードを語りました。
 午後はフィールドワークを行いました。
 夜は大交流会。今回のJBのマスコットキャラクター「ずんだっちゃ」や、イチゴに扮した「ベリー」などが登場。被災し、医療支援にあたりながら「こんな 状況で全国JBはできない」と悩みながら、全国からの支援で今回のJBが開けたいきさつを寸劇でみせました。
 最後はウルフルズの「笑えれば」を全員で肩を組み、大合唱。

3日目

 最終日は、班討論の後、ジャンボラーたちの卒業式。エンドロールで三日間の映像や写真が流れる中、次のJB開催地が長野県に決定したと発表されました。
 すべての日程終了後、参加者は玄関で実行委員たちに見送られながらハイタッチ。最高の笑顔を見せて帰っていきました。
 参加者の多くが初めてのJB。実行委員たちは反応が気がかりでした。でも帰り際、参加者の一人が言いました「出会った仲間との別れがなごり惜しい」と。

参加者の感想

 初参加の大阪の梅谷優司さんは「実際に被災者の話を聞くと、震災がどれほどの被害かがわかった。JBはただの集会じゃなくて、いっしょに学び、交流する中で一生のつながりになる場」。
 青森の作業療法士で間山拓さんは「FWで七ヶ浜に行ったが、復興はこれからだと感じた。自分にできることを考えていきたい」。
 新潟の渡辺純平さんは元介護職。「松島医療生協のなるせの郷の話で亡くなった職員の気持ちと利用者の家族の気持ちを考えた」。
 北海道の山口恭人さんは「縁日に参加して地域のコミュニティが大事だと感じた。青年だけでこれだけのものを作ったのはすごい」。

(民医連新聞 第1522号 2012年4月16日)