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民医連新聞

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かあさんの「ほのか」な幸せ~眠りっこ子育てetc.~ (12)移動支援問題その後、かあさんの心の叫びの巻 文:西村理佐

  待ち望んだ日中一時支援事業所が開設されたのに、通う足と介助の支援がないという問題のその後。区から利用を勧められた、運転手と車を派遣する「生活サ ポート事業」は、バギー移乗時にいったん呼吸器を外す介助などが必要なために、引き受け手がなかった。その代わりに、ヘルパー派遣である「移動支援」を認 めてほしいという内容の文書を市に提出。ところが3週間たっても音沙汰がなく、区の催促により、「移動支援」を特例的に認めるという市からの回答を、よう やくゲットした。(住んでいるのは政令市で、日常の対応は区が行っている)
 だが、イヤな予感は的中した。本来の「移動支援」同様、ヘルパーの運転は認められなかった。車へ乗せるまでの介助のみ。預かり施設までの道中のサービス がまた空白となるわけだ。これでは「移動支援」を認めてもらった意味がない。車に乗るまでの介助なら、すでに受けている「居宅介護」でお願いできるし、車 は結局、自費でお願いするほかないという状況は変わりないのだから。なぜヘルパーが運転できないかというと、「本人に付き添って介助する」のがヘルパーの 役割だから、という言い分らしい。だが、ほのさんの場合、必ず2人の介助が必要で、緊急時のことを考えたら1人は必ずかあさんでなくてはならず、安全面か らも車中では「かあさんの張り付き」が必須。だとすれば、ヘルパーさんに車中にいてもらう必要はない。
 じゃあ、誰が運転しますかという話。公共の交通機関利用はなかなか難しいという現実ともあわせ、ナゼに「『運転』も含めた移動支援」にしてもらえんので しょうか? 音信不通の市に対して、そうモノ申したいかあさんでありますが、日々の排痰努力も季節には勝てず、ほのさんが急性呼吸不全で緊急入院となって しまい、毎日朝から晩まで付き添い中。
 「いのち守ってるんですよー。そもそも日中一時支援は市の促進事業。対象者の超重症児に、車抜きでどうやって通えって言うんですかー」。以上、かあさんの心の叫び。

(民医連新聞 第1512号 2011年11月21日)