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民医連新聞

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かあさんの「ほのか」な幸せ~眠りっこ子育てetc.~ (7)「夢はかなえるものなのだ」の巻 文:西村理佐

 いのちあるかぎり、ステップアップしながら夢をかなえていきたいものである。一見、大きなハンディを抱えて生まれてきた帆花だが、その点においてはわが 子ながら天晴れと思っている。生きることを選び、スイートホームでの生活を夢見、おでかけだってたくさんしたい…。その時点では本当に「妄想」と言われて も仕方がないような夢を、一歩ずついばらの道を通りながらも、その度に多くの人の支えによってかなえてきた。そんな中、在宅生活を始めて3年の間、いまだ かなえられない家族揃っての夢があった。それは、帆花が学齢期になる前に「通園」のようにどこかに通わせるという夢だ。
 帆花を自宅に連れて帰った当初は、朝も昼も夜も四六時中、わが子と過ごせることが本当に幸せだった。帆花が生まれて約9カ月間の入院生活中は、面会時間 以降の「夜の帆花」の顔すら見ることができなかったし、家族揃って食事することもなかったのだ。帆花が元気でわが家の真ん中にいつでもいてくれることは、 今でも何にも代えがたい幸せであることに変わりない。
 だが、帆花はこの秋4歳になる。小さい頃に比べて自己主張がはっきりとし、折り紙を折ったり、お手紙を書いたり、音楽に合わせてタンバリンを叩いたり、 興味を示す事柄が増えてきた。そう、「成長」しているのだ。当たり前のことなんだ。そんな風に子どもは成長していくから、お友だちと遊ばせたり、集団生活 をさせたり、教育を受けさせたりするんだな、親がそれを願うのは当然だし、社会もそうなっているんだな、と至極当たり前のことに気付かされたのだ。少し個 性的な人生を歩んでいるからといっていつまでもかあさんの手元で「蝶よ花よ」ではいけない。「可愛い子には旅をさせよ」!だと願ってきたのだが、医療依存 度の高さがネックで通う先は見つからず、「かなわぬ夢か」と意気消沈気味だった今日この頃、ついに夢がかなう時がやってきたのだ!(つづく)

(民医連新聞 第1507号 2011年9月5日)

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