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民医連新聞

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沖縄戦の悲劇を実感 三重民医連

 【三重発】一月一六~一八日まで三人が参加して沖縄平和学校を行いました。参加した松山よしのさん(在宅総合センター宮川さくら苑職員)の手記を掲載します。

■沖縄平和学校に参加して■

 基地や南部戦跡を見学しましたが、特に印象に残ったのが沖縄本島南部の南城市玉城にある自然洞穴「糸数アブチラガマ」でした。このガマには戦争中に沖縄 陸軍病院の分室が開設されました。洞穴は全長二七〇メートルですが、一番奥には脳症や破傷風の患者が運ばれ、二度とガマから出ることはなかったそうです。 沖縄戦が激しくなり、撤去命令が出た時にはミルクやおにぎりに青酸カリを混ぜて死なせたそうで、収容された人たちの無念の思いが伝わってくるようでした。
 ガマに動員されたひめゆり学徒隊は、寝る間もなく壁に立ったまま休憩したそうです。満足な医療器具はなく、麻酔のない手術に暴れる患者を抑えたり、切断 した手足を捨てる作業を、一〇代の少女がしていたという話に胸が苦しくなりました。ガマにいたのは短時間ですが、湿気や暗闇の重い雰囲気に苦しくなりまし た。ここで数カ月も生活していたなんて、想像するだけでゾッとしました。
 戦争は二度と繰り返してはいけない、「人間の心」を奪う恐ろしいものだと平和学校で学びました。この経験を胸に、沖縄の方がたとともに米軍基地問題を直視していかなければと思いました。

(民医連新聞 第1496号 2011年3月21日)