「新医療制度」の問題で講師養成講座開く 群馬中央医療生協
【群馬発】後期高齢者医療制度に代わって、政府が導入をもくろむ「新医療制度」の危険性を幅広く知らせようと、一月二六日に「新医療制度講師養成講座」を開催し、五一人が参加しました。
日本高齢者連絡協議会顧問の篠崎次男さんが講演。現行の後期高齢者医療制度の問題点として、(1)水準の低い医療を計画的に導入、(2)収入の有無に関 係なく全員に保険料を賦課・徴収、(3)国も自治体も保険財政の最終責任をとらない、(4)社会保障ではなく相互扶助の理念を徹底、(5)健康維持と疾病 の自己責任化をあげました。
続いて新医療制度の概要と問題点を指摘。運営主体の広域化(単位化)によって、一般会計からの繰り入れができなくなり保険料が値上がりすること。この結 果、保険料の収納率向上が強められ、差し押さえなど取り立てが激化することを強調しました。
介護保険制度の問題点にもふれ、「新医療制度は高齢者だけの問題ではない。若い世代の負担増にもつながることを広く宣伝してほしい」と話しました。
最後に篠崎氏は「今、地域のつながりが希薄化し、ひとりぼっちの高齢者が増えている。支部や班会といったつながりを深め、豊かにしていく必要がある」と呼びかけました。
(青柳達矢、事務)
(民医連新聞 第1495号 2011年3月7日)