核兵器廃絶は実現課題 原水爆禁止2010年世界大会に8000人 伝え広げ大きな運動へ 民医連の参加者がつどい
原水爆禁止二〇一〇年世界大会は八月二~六日に広島で、九日には長崎総会が行われました。国際会議・全体集会・分科会など盛大 で、海外二七カ国の代表七四人を含め、約八〇〇〇人が参加しました。民医連からも職員・共同組織構成員など約一三〇〇人が参加し、五日には民医連参加者交 流会を行いました。
(田腰輝幸・全日本民医連事務局員)
今大会の特徴は、潘基文(パンギムン)国連事務総長がはじめて広島と長崎を訪れ、「核兵器のない世界」実現への強い決意を表明したことです。核兵器廃絶が現実の国際的な課題になってきたと感じさせました。
大会では、核兵器廃絶条約のすみやかな交渉を開始するよう各国政府に求める「手紙」を採択。また、日本が「核の傘」から離脱するよう日本政府に迫ること、被爆の実相を世界に知らせていくことが提起されました。
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民医連参加者交流会には四〇二人が集いました。各地のとりくみを報告し、あらためて反核・平和への思いを共有しました。
吉田万三さん(全日本民医連副会長)、藤原秀文さん(広島民医連会長)があいさつ。韓国・人道主義医師実践協議会(人医協)の編集局長イ・サンユン氏が来賓として連帯のあいさつをのべました。
五つの指定報告のあと、研修医や医学生が壇上にあがり、自己紹介し、平和への想いを語りました。
人医協が主催した離島医療実習に参加した福井大学の医学生は「島に入ったとき、印象的だったのは『抗日』と書いた碑があったことです。戦争で日本と韓国 が敵対したことに悲しい気持ちになりました。でも島のおばあさんの家を訪ねると、私が日本人なのに、とても友好的に接してくれました。この世界大会でも平 和についてしっかりと考え、帰ったらみんなに伝えたいと思います」と発言。
韓国から参加したユン・ジョンウォンさんは「日本に来て、みなさんの想いを知って、安全・平和の大事さを感じています。これからも韓国と日本の若者たちが連帯しましょう」と発言しました。
第二部は平和バンド「グラシアス」の演奏で盛り上がりました。フィナーレでは参加者が全員で「ヒロシマのある国で」を合唱しました。
内間均さん(全日本民医連理事)が「今後も民医連の内外に核兵器廃絶と戦争・軍事基地反対の運動を広げていこう」と行動提起、みんなで確認しました。
(民医連新聞 第1483号 2010年9月6日)