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民医連新聞

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クボタの安全配慮義務違反を追及 尼崎医療生協

【兵庫発】労災型の尼崎アスベスト訴訟第四回弁論が七月五日、神戸地裁で開かれました。クボタの孫請けで働き、肺がんで死亡した原告Yさんの労働実態を弁護団が指摘し、クボタの安全配慮義務違反をただしました。
 Yさんは一九六一年から六七年にかけ、クボタの孫請け会社の社員として、クボタ旧神崎工場敷地内での石綿管積み込みなどの作業に従事しました。弁護団 は、「クボタは、石綿粉じん発生防止、曝露防止、アスベストの危険性の情報提供などの義務を果たしていなかった」と追及しました。
 クボタは、遅くとも五五年には石綿粉じんの健康被害を知り、下請け・孫請けの作業員を実質的に支配していました。
 裁判後、神戸医師会館で報告集会が開かれ、四〇人が参加。「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」は、「『五・三〇クボタ包囲人間の鎖』の成 功で、元クボタ労働者から、当時の労働環境について新たな情報が寄せられており、証言や陳述書が作成できる可能性が広がった」と報告しました。
(粕川實則、事務)

(民医連新聞 第1481号 2010年8月2日)