コンパス 7月理事会 選挙、沖縄、後期高齢者医療 評議員会でおおいに議論を
今理事会は、第一回評議員会の議案などを中心に議論しました。八月に開く評議員会では各地のとりくみを持ち寄り、方針を確認します。また、渡辺治さん(一橋大学名誉教授)の記念講演を予定しています。
民主党は、昨年の衆議院選挙で掲げた公約を破り続け、七月の参議院選では「消費税率一〇%化」などを主張し、大敗しました。自民党は得票を大幅に減らし ましたが、議席は増やしました。「みんなの党」が増えましたが、中身は改憲、構造改革を推進する「他人の党」です。
全日本民医連は参議院選挙で、国民の切実な要求の実現、医療・介護の再生に向けた独自の要求を掲げ、「学習し、行動しよう」と呼びかけました。八万人の 職員、三四〇万人の共同組織の仲間にどれだけ訴えが届けられ、どれだけ運動に参加したのか総括し、次につなげていかなければなりません。
政治は国民のためのものです。国を変えるのは国民であり、運動の強さ、広がりです。国民はいま「龍馬」が生きた時代のように「国のあり方」について真剣 に模索を始めています。私たちは、模索の基軸を日本国憲法におくことを提案します。
沖縄では、後期高齢者医療の保険料を滞納した多くの人が「短期証」を役所に留め置かれ、実質、無保険状態にされています。こういう人は全国に相当数いる と考えられます。こんな状態を早く解消するためにも、後期高齢者医療制度の廃止に向けて奮闘することを評議員会方針案では強調しました。
理事会ではこの夏、医学生実習や見学、対話を旺盛に行い、つどいの成功や奨学生の確保、フルマッチをめざし、格段の努力をしようと確認しました。また、 医師業務の肩代わりを主目的に「特定看護師」制度の検討がすすんでいます。脊髄穿刺、気管切開などの医療行為が対象になっています。反対していくことを確 認しました。
各地での水俣病検診を通じて被害の深刻さ、潜在患者の多さを痛感させられました。アスベスト被害、カネミ油症も同様です。とりくみを強めましょう。
八月は長野、一一月は沖縄の県知事選挙です。大いに奮闘しましょう。原水禁世界大会も間近です。各県や事業所から代表を送り、暑さに負けず「熱い心」でがんばりましょう。
(長瀬文雄・事務局長)
(民医連新聞 第1481号 2010年8月2日)