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民医連新聞

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採血も行った路上生活者大健診 宮城民医連

【宮城発】宮城民医連は六月四日、仙台市内で「路上生活者等の健康を守る大健診」を行いました。医師九人を含む職員六二人が、ボランティアとして参加。三三人が健診を受けました。
 Aさん(五〇代男性)は、路上生活者で最高血圧二一〇。「治療が必要。必ず受診し、精密検査、指導などを」と診断されました。Aさんは「兄弟に迷惑がか かるから生活保護は受けない(入院はしない)」「このまま死んだってかまわない。今日は医療券を貰わないでこのまま帰る」と言うなど、拒否の姿勢が強かっ たのですが、何度も話をし、受診を決意。職員の付き添いで生活保護の医療券を発行してもらい、市立病院を受診しました。検査を受け、治療を続けることにな りました。
 歯科相談を受けたBさん(五〇代男性)も、福祉事務所で医療券を発行してもらい、歯科を受診しました。最後に歯の治療を受けたのは一〇年ほど前。リスト ラで一年前から仙台でホームレス暮らし。所持金は二〇〇円でした。
 市の窓口では、「医療券をとって受診するように」との歯科医師のコメントを提示しました。医師・歯科医師の診察用紙、相談カードなどがあると、福祉事務所との面談もスムーズだと感じました。
 大健診では、採血も実施しました。ただちに医療が必要なレベルのヘモグロビン三・五の女性は路上生活から脱して実家に戻り、「もらった検査データを持って病院を受診します」との連絡もありました。
(神馬悟、事務)

(民医連新聞 第1479号 2010年7月5日)