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民医連新聞

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フォーカス 私たちの実践 診察室に大型モニター導入 青森・健生五所川原(ごしょがわら)診療所 検査の説明から保健指導まで大画面で、わかりやすく

 青森・健生五所川原診療所では、診察室に四〇インチの大型のTVモニターを設置し、それを効果的に使って、患者によりわかりやす い説明をしています。診察もていねいになり、患者から好評を得ています。これは内視鏡検査で患者の目線に合わせてモニターを設置し、好評だったことがヒン トになったもの。〇九年秋に行われた学術・運動交流集会で、津川信彦さん(医師)が発表しました。

モニターを患者の目線に

 始めたきっかけは、当診療所で先端径五ミリの細い内視鏡を二〇〇五年に導入したことです。苦痛 のない胃内視鏡検査を追求して、検査中の咽喉の不快感がない細いものにしたのです。タバコより細いので、患者の苦痛がほとんどなく、お互いに会話もできま す。不安も減り、患者さんからとても好評でした。
 それを使用するうち、患者から検査中のようすをモニターで見たいとの要望が出されました。小さな第二モニターの導入を検討しましたがコストの問題もあり断念しました。
 それならばと内視鏡を施行する医師用のモニターの位置を変えることにし、横になっている患者の目線に合わせて移動させました。
 こうして、患者は医師と同じモニターを見ながら説明を聞けるようになりました。患者からは、よりわかりやすい検査になったと評判になりました。

40インチのモニターを導入

 こうした経験からヒントを得て、診察室にも大きなモニターを導入することにしました。
 これまでは一五・四インチのノートパソコン(B4サイズ)の画面に臓器の画像などを表示して説明をしていましたが、画面が小さいという難点があり、患者 さんの反応もいまいちでした。そこで四〇インチのTVモニターを購入し、パソコンに接続しました。ちょうど特定健診が始まったときだったので、健診の説明 や特定保健指導での使用も目的としました。また、受診者に説明するための画像も作成しました。
 大きな画面を使って検査の意味や方法の概略から、診断のついた病気の説明、日常生活の保健指導や食事・運動の指導、さらには服薬指導まで行い、初めて受 診された患者さんにも、とてもわかりやすいと好評です。導入にかかったコストは四〇インチのモニターに接続ケーブルを合わせても、一〇万円もかかりません でした。
 日進月歩の医学の中で、大規模病院ほど画像診断などのため高価格のモニターを導入しているようですが、当診療所では、低コストで効果のある大きなTVモ ニターを使い、これからも患者さんによりわかりやすい診療を行っていきたいと思います。

(民医連新聞 第1476号 2010年5月24日)