5・3憲法集会 「改憲は許さない」
五月三日の憲法記念日、国民投票法(改憲手続法)の施行(五月一八日)を前に東京で開かれた集会に四五〇〇人が参加しました。
記念スピーチは、法政大学教授で江戸文化研究者の田中優子さんと、弁護士で伊藤塾塾長の伊藤真さん。
田中さんは「日本は明治維新後、戦争し続けてきた。江戸時代は遅れていたと言うけれど、他国を侵略し戦争することはなかった。いま江戸時代を乗り越えた とは言えない。物事を憲法に照らしてとらえると矛盾が見えてくる。『現実に憲法を合わせろ』と改憲派は主張するが、そうではなく、『現実を憲法に合わせ ろ』と私たちが政治家に言うべき」と語りました。
伊藤さんは「普天間基地の移転先に徳之島の名前が挙がったが、全国各地の名前を出してもらいたい。そうすれば、各地で反対運動が盛り上がり『基地はいら ない』が国民の意思になる。自分のことと考えるようになる」と語りました。
また「理想と現実が乖離する中、理想を指し示すのが憲法。人類の最先端を走る九条には風当たりが強い。だが、誰かが先頭を走らなければならない。そうして進歩していくのです」と話しました。
女優の市原悦子さんも登場。空襲で家族と引き離され死んでいった女の子の絵本(『ちいちゃんのかげおくり』)を朗読し、戦争体験を語りました。集会後は銀座までデモ行進しました。
(民医連新聞 第1476号 2010年5月24日)