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民医連新聞

民医連新聞

年末も各地で相談会 命をつなぐ活動つづく

 一年前と違い、行政が行ったワンストップ・サービスや公設派遣村。画期的なことですが、「たくさん来ても困る」から積極的に周知 しないなど、無責任さも目につきました。一方、各地でボランティアの支援、相談会が行われました。これには民医連も積極的に加わり奮闘しています。

早朝5時半から大奮闘 ◆千葉◆

 12月24日、「ちば派遣村」柏会場は早朝5時半から始まりました。ボランティアは47団体のべ173人、相談には65人が訪れました。専門スタッフがアドバイスし、市議との連携で7人が生活保護を申請、住まいの確保も支援しました。
 早朝から炊き出しのようすをそっとうかがう60代と30代の親子づれ。実行委員の声かけでやっと食べに来ました。静岡から親戚を頼って柏に来たがすでに 転居しており、その日からネットカフェ暮らしに。すぐに生活保護を申請しました。途中、みんながおにぎりや防寒着をわたすと、青年の目にはみるみる涙があ ふれました。
 障害者の青年は「東京で弱者を食い物にする業者につかまりました。なんとか逃げ出し友人のいる柏に来ましたが、もう死のうと思っていました。今日ここに いるみなさんに会えて良かった。みなさんの善意が、僕に生きる勇気を与えてくれました」。(「実行委員会ニュース№5」より)

派遣切りが行われた地で ◆山口◆

 12月27日、県労連が呼びかけ、当県連や医療生協健文会も参加する実行委員会が主催して、「年末相談テント村」を防府市で開設しました。
 防府市には08年末に大量の派遣切りを行ったマツダ防府工場や関連会社があり、相談には40人が訪れました。当県連からは野田会長をはじめ15人が参 加。健康相談は44件で、「牛乳を飲んだら黒いものが出てくる」など、ただちに医療が必要な人も。また翌日は、ホームレス状態になっていた人の生活保護集 団申請を援助しました。
(菖蒲順一郎、県連事務局長)

相談には112人も ◆埼玉◆

 12月23日、2009年「反貧困・年末大相談会実行委員会」が主催し、さいたま市大宮区で相 談会を開きました。医療生協さいたまと県連から医師6人、看護師20人など70人以上がボランティアとして参加しました。相談者は112人で、生活保護の 申請は43人(予定)、医療相談29人、心の相談26人でした。医療相談では救急搬送はありませんでしたが、無保険者が11人。また、お金がなくて中断 (糖尿病、肝硬変、高血圧など)した6人に、後日受診のための紹介状を渡しました。
 また、所沢市でも「市民なんでも相談 所沢実行委員会」主催の相談会を12月21~23日に開きました。計31人が相談に来られ、福庭勲所沢診療所所長や看護師らが健康相談を担当しました。
(埼玉民医連より)

新しい人がどんどん増える ◆東京◆

 12月26日、「年の瀬、年越し緊急生活労働相談会」を新宿駅西口と池袋駅東口で開催。新宿には支援者・相談員60人以上(うち民医連17人)が参加し、相談は約20件でした。
 新宿のバスターミナルで毛布にくるまり熟睡していた路上生活者は、毛布2枚のみが所持品で、靴下も履いておらず、所持金もなし。左手が開かず半身動かないとのことで、中野共立病院へ救急搬送しました。
 路上生活者の支援活動をしているという男性は「公設派遣村はほとんど知られていない。新しい人はいま渋谷に集まっている。宮下公園はものすごい数。 109の地下に、寒さをしのぐため午前4時半くらいに集まって来る。女性も増えている。明日、渋谷を回って知らせてきます。食事は教会が何とかしてくれる が泊まる場所はない」との情報を寄せてくれました。(野口昭彦、全日本民医連事務局)

529人からカンパ集め ◆宮城◆

 12月23日夜、「仙台夜回りグループ」が路上生活者支援を行いました。当県連からも2人が参加し、県連をあげてとりくんだ「路上生活者にチョコレートを届けようキャンペーン」で寄せられた支援物資を、57人に届けました。
 キャンペーンでは、チョコレート1枚や100円カンパを訴えましたが、職員、地域の方など529人からチョコ334個、カンパ5万6000円余りが寄せ られました。また古川民主病院歯科から歯ブラシと歯磨き粉が提供され、タオル、チョコレート2個、ポケットティッシュとセットにして届けました。「歯ブラ シや歯磨き粉はたいへん助かる」と喜ばれました。(「守れ人権・なくせ貧困ニュース16号」より)

(民医連新聞 第1468号 2010年1月18日)