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民医連新聞

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小池晃の国会診察室 悪い政治しっかり治す みんなの「一票」が特効薬 小池 晃 参議院議員(医師)

私が、民医連の病院から永田町の「国会診察室」に移り、政治の病気の治療にとりくんで一二年目。民医連での一一年あまりを少し超えました。
 昨年の総選挙で、自公政治という大きな病巣を取り除く手術は終わりましたが、術後の経過はあまりよくないようです。どうやら転移巣もありそうです。まだ まだ治療は道なかばですが、国民の「一票」が特効薬であることはハッキリ証明されました。
 納得できないのは、後期高齢者医療制度の廃止を先送りしたことです。私が予算委員会で鳩山首相に「なぜすぐにやめないんですか」と、やさしく詰め寄った ところ、長妻厚労大臣が答弁に立って、「役人に相談したら、やめるのに二年かかると言われた」と言いました。私の後ろの民主党席から「二年もかかるわけな いよなあ」というつぶやきも聞こえました。しかも長妻大臣は、「新しい医療保険制度をつくるので、それができるまでは廃止しない」などと言うのです。新し い制度なんて影も形もないのですから、これではいつまでたってもやめられません。
 だいたい「新しい制度をどうするのか」というのは、当時の野党が後期高齢者の廃止法案を提出した時に、自民・公明がくり返し攻撃してきたポイントでし た。その時に民主党は、「いま火事が起こっている。そんな時に新しい家の設計図をもってこい、と言うのはお門違いだ。いったん火を消してから、みんなで考 えればいいではないか」と見事な反論をしていたのです。
 それに照らせば、いまの民主党の主張は、火事になっているのに火を消さずに、一生懸命新しい家の設計図を描こうとするようなもの。全く道理がありません。
 私が「四月から保険料も上がる。いまも七五歳の誕生日を迎えた方に『後期高齢者』の通知が送られている。差別の制度は一刻も早く廃止すべきだ」とただす と、鳩山首相は困ったような顔で「小池さんの言うように、信じられないような制度だ。でもすぐにやめられないのでご理解願いたい」と。私は「信じられない ような制度を続ける方が、よほど信じられない」とお返ししました。
 今年の参議院選挙は、さらなる治療のチャンスです。もう一度、国民の「一票」の力で、今度はスッキリ病気を治しましょう。

(民医連新聞 第1467号 2010年1月4日)

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