核兵器のない世界へ 反核医師のつどいに321人 in 鹿児島
一一月二〇~二一日、鹿児島市内で「第二〇回 核戦争に反対し核兵器廃絶を求める医師・医学生のつどい」が行われました。医学生三〇人を含む三二一人が参加し、来年のNPT再検討会議に向けて、核廃絶の運動を盛り上げようと決意を固め合いました。
(佐久 功記者)
このつどいは、「核戦争に反対する医師の会」が主催し、毎年各地で行われています。民医連の医 師も多く参加し、会の一翼をになっています。今年は「核はもうSAIGO! DONな兵器もいりもはん!!」というテーマを掲げて開催し、一日目は二つの 講演やレセプション、二日目はシンポジウムを行いました。
いま情勢が一番いい
今回は、オバマ大統領のプラハ演説などを受け、核兵器廃絶の機運が世界的に高まっている情勢の中で開かれました。つどいでも、情勢について活発に意見が交わされました。
一日目、黒澤満教授(大阪女学院大学、日本軍縮学会会長)は、核軍縮をめぐる現状について講演しました。
オバマ政権が終わったあと、次の政権が核廃絶の流れを覆すのではという質問に対して、「国と国との間には、いろんなレベルでの約束がある。条約は法的拘 束力があるものだから、政権が変わったからといって態度を変えるのは非常に難しい。オバマ政権のうちにカチッと(核廃絶の)条約で決めておけば大丈夫」と 答えました。また、「今の情勢が一番いい時期。この時期を何としても活かさないと。この時期はそんなに長くは続かない」と、今ががんばり時であると強調し ました。
他にも、日赤長崎原爆病院の朝長万左男(ともながまさお)院長が「核兵器は究極の疫病―半世紀を経てなお持続する原爆の人体影響」と題して講演し、シン ポジウムでも、原発問題にどうとりくむかなど、さまざまな意見が出されました。
一年で一万二〇〇〇筆
このつどいには、「鹿児島県高校生一万人署名」にとりくむ高校生たちも登場。昨年一年間で一万二〇 〇〇筆を超えたこと、被爆者の証言DVDを作成したこと、韓国の被爆者を訪ねたことなど、元気に活動しているようすが語られました。また、鹿児島民医連も 「新国際署名」運動に力を入れて目標の三万筆を突破、地元の奮闘が伝わり、全国の参加者を励ますつどいとなりました。
(民医連新聞 第1466号 2009年12月21日)