クボタ・国の責任を問う「労災型」アスベスト裁判はじまる 尼崎医療生協
【兵庫発】尼崎市の「クボタ」旧神崎工場でアスベストの運搬作業に従事し、肺がんで亡くなった山本隆彦さん(当時六 二歳)と、別工場でアスベスト曝露を受けて肺がん転移脳腫瘍で亡くなった藤原信之さん(当時五六歳)の遺族が原告になり、国とクボタを相手に損害賠償を求 めた「労災型」裁判の第一回口頭弁論が一〇月一三日、神戸地裁で行われました。
遺族が意見陳述。山本美智子さんは「なぜ夫があのような死に方をしなければならなかったのかを知ることが、私の務めであり、生きている証です」と訴えました。
藤原ノリエさんは厳しい闘病生活を振り返り、「なぜあのようなひどい死に方をしなければならなかったのか、裁判で原因を追及したい」と語りました。
口頭弁論終了後、神戸市医師会館で報告集会を開催。「アスベスト被害者の真の救済策は国・クボタが責任を認めることから始まる。心を一つにしてとりくみを強めよう」と確認し合いました。(粕川實則、事務)
(民医連新聞 第1463号 2009年11月2日)