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民医連新聞

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無料低額診療事業の拡充求め、厚労省と交渉

全日本民医連は厚生労働省社会・援護局に「無料低額診療事業等の拡充の要望書」を提出し、二〇数人で要請・交渉を行いました。
 要望は、(1)厚労省の「この事業の必要性が薄らいでいる」という「抑制通知」を撤回すること、(2)無料低額診療事業を保険薬局、訪問看護事業所にも 適用させること、(3)設立主体にかかわりなく、固定資産税の非課税などの支援策をとるよう財務当局に働きかけること、(4)介護事業に対しても同様の制 度を確立すること、の四点でした。
 民医連の調査にみるように国保料が払えない、窓口負担が重いなどの理由で、ようやく病院にかかった時には手遅れという例が増えています。お金の心配がなく受診できる同事業の役割は薄れるどころか価値が増しています。
 全国各地の加盟事業所が同事業を届け出、いくつか受理されました。しかし、例えば東京都内では大田区を除き、受け付けない状況が続いています。参加者ら は、「国の抑制通知があるから無理」「届け出を辞退するように」「国の施策が出るまで待ってほしい」など、都道府県の対応の実態を示し、その背景にある、 厚労省の同事業に対する消極的な姿勢を問題にしました。
 また、現実に窓口負担が高すぎて受診できない人がたくさんいる状況も示し、「抑制通知」を即刻撤回するよう求めました。
 担当官は「すぐにどうこうできない」と返答しましたが、「局長の判断で新しい通知を出して、薬局や訪看にも拡大したらどうか」と迫りました。
 最後に、貧困と格差が広がる中で、高すぎる窓口負担が受療権を脅かしている国の医療費抑制政策をあらためるよう強調しました。

(民医連新聞 第1452号 2009年5月18日)