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民医連新聞

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高齢者の権利かかげて(9) 一年経ってますます「廃止したい」 長崎で県民集会

後期高齢者医療制度の実施から一年。政府・与党が「名称だけを見直す」と居直るなか、制度廃止を求めて集まった実行委員会が長崎県民集会を三月二九日に開催しました。
 長崎市の市民会館の広場には、県内各地から五七〇人が集まり、廃止を求める根強い県民世論を示しました。社会保障改善での集会としてはかつてない規模です。
 「こんなにたくさん集まってビックリ。佐世保や五島からの参加もうれしい(花丘診療所・亀井誠司事務長)」「値打ちのある集会になった(年金者組合大村 支部・浜岸利昭さん)」「明日はデイサービスの日。この熱気を伝えるよ(長崎健康友の会会員・吉田次雄さん)」など、集会成功を喜ぶ声が寄せられていま す。
 この集会は、県保険医協会が一月に呼びかけ、実行委員会をつくって準備。当県民医連と県民医労は実行委員会事務局団体に入り、県健康友の会連絡会も実行 委員会に参加して集会成功をささえました。集会への賛同は、一五の地域老人会をはじめ高齢者団体、東彼杵郡医師会、労働組合など四三団体に広がりました。
 当県連の事業所は「廃止署名」を集め、地域にポスターを張り出しました。「本当に腹んたつ。店の中にも貼るよ」という理容室もあり、歓迎されました。上 戸町病院で働く吉田敏雄さんは、長崎市内の住宅地に宣伝カーで集会を案内して回りました。沿道からお年寄りが手をふり「がんばって!」の声援があい次ぎま した。
 集会では千々岩秀夫実行委員長(県保険医協会会長)が「世界に恥ずべき制度、日本の皆保険制度を根本的に壊す制度を廃止に追い込もう」とあいさつ。高木 義明・民主党副代表、仁比聡平・日本共産党国会議員、吉村庄二・社民党長崎県連合代表から激励のあいさつを受け、国民新党からのメッセージが紹介されまし た。
 県高退教(高等学校退職教職員の会)、県退職者高齢者問題連絡会、年金者組合の代表が発言。「病院のベッドを二〇万床も減らすことも重大問題」など力強 く訴えました。五島健康友の会の佐々田勇二会長は「高齢者に早く死ねという制度は許せない。社会保障を拡充しないと離島のすさまじい人口流出は歯止めがか からない」と強調しました。
 制度の廃止とともに医療費削減政策の転換を求める「集会アピール」を上戸町病院事務次長の山崎理絵さんが読み上げました。繁華街に向けてのパレードには 当県連と共同組織から八五人が参加。「廃止法案の審議を行え」「社会保障費を増やせ」とシュプレヒコールを響かせました。 (山崎倉俊・長崎県民医連事務局)

(民医連新聞 第1450号 2009年4月20日)