振動障害、じん肺・アスベストなど労災医療推進責任者会議ひらく
全日本民医連は1月18日、標記の会議を開き、25県連から医師23人をはじめ66人が参加しました。「改訂振動障害・じん肺・アスベスト・医療活動推進ガイドライン案(2009年改訂版)」の討議と医療整備の推進が目的です。
田村昭彦理事が問題提起しました。情勢として、大分、愛媛、北海道などの不正受給問題をきっかけに労災の新規認定が大幅に抑制され、不支給にされるケー スがあること、アスベスト問題に対する国民的関心の高まりと被災者救済活動の前進などをあげました。
また、全国の労災患者の中で、民医連の事業所が担当する患者の割合は高く、振動障害の患者件数は24.9%、じん肺では18.6%を占めます。民医連がこの分野で果たす役割は大きいと報告しました。
また、2009年改訂版ガイドライン(案)の徹底や医療整備、労災医療を担う後継者育成、とくに医師養成の必要性を強調しました。
「2009年改訂版ガイドライン」は3月に策定の予定です。
指定報告は、北海道民医連から「勤医協芦別平和診療所における労災医療」と「じん肺医療の現状と問題点、課題」、高知民医連から「振動障害へのとりく み」、全日本民医連の「アスベスト多施設調査研究班のとりくみ」でした。
全体討論では、医療整備、ガイドライン、後継者育成について意見を交わし、経験を出し合いました。
(民医連新聞 第1445号 2009年2月2日)