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民医連新聞

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高齢者の権利かかげて(3) 老人クラブが怒りの声 8・22沖縄県民集会

 沖縄では、後期高齢者医療制度の廃止を求め、老人たちが立ち上がりました。八月二二日、県老人クラブ連合会主催「後期高齢者医療制度の廃止を求める県民集会」が県庁前県民広場で開かれました。党派を超え、一六〇〇人が参加しました。

 県老人クラブ連合会は、五月に「こんな間違った制度は政治的立場を越え、そして世代を越え、国民が声を一つに中止・廃止を求めなければならない」と、後期高齢者医療制度の即時撤廃と高齢者が安心して暮らせる社会を求めるアピールを発表しました。
 与野党が逆転した県議選後の七月には、県議会へ後期高齢者医療制度の廃止を求める陳情書を提出しました。本会議では後期高齢者医療制度の廃止の意見書が 野党賛成多数で可決され、その後県民集会の開催を決定。党派を超え多くの参加を呼びかけました。

沖縄戦の生き残りは早く死ねというのか

 集会当日は、県内各地の老人クラブから続ぞくとバスで乗りつけ、のぼり旗を持って「長生きは許されないのか」と怒りをこめ、声を上げました。
 県連や医療生協では、開会一時間半前から署名を集めようと、テーブル、のぼり旗、ムシロ旗をセット。すぐに集まり、集会終了までに「一点署名」が五二五 筆。医療生協から用意した「後期高齢者医療制度は中止撤回を」うちわ八〇〇枚、「青空ビラ」五〇〇枚も配りきりました。
 参加した職員は青空ビラを配布中、「いっしょにがんばろうね」と高齢者から声をかけられ、「がんばらないといけない」と語りました。「沖縄戦の生き残り は早く死ねというのか」というプラカードを持って座る高齢者の姿、本当につらくなり涙が出ました。「年齢で線引きされ、差別されるのは悲しい」と話し、デ モ行進した九五歳の高齢者もいました。
 集会では「願いは誰でも安心して老後が過ごせる社会。国民が安心し納得できる医療制度はどうあるべきか、財源を含め一から議論をやり直すことが必要。そ のためにも『見直し』ではなく『廃止』しを要求する」と決議しました。

県議選で結果示された

 沖縄の高齢者は、地上戦を体験し米軍に統治される異常な時代を生き抜いてきました。思い出すか らと戦中のことは話さないおじい、おばあがたくさんいます。財源のみを理由に痛みを押しつけ差別する制度は絶対に許せません。制度は県議選の一番の争点に なり、高齢者、県民の怒りが結果に示されました。
 一点署名をさらに広げ、怒りの声を行動へとつなぎ、廃止へ追い込み、高齢者が安心して暮らせる日本をつくりましょう。(沖縄民医連事務局 照屋求)

(民医連新聞 第1436号 2008年9月15日)