アスベスト提訴1周年 完全救済までたたかう 尼崎医療生協
【兵庫発】尼崎市のアスベスト被害で、国やクボタなどの企業責任を明らかにしようと、遺族が提訴。その一周年記念のつどいが五月一一日に開かれ、原告や被害者など六〇人が参加しました。
一二年前に中皮腫で父(クボタ工場近くで長年勤務)を亡くした原告の山内康民さんは「クボタと国は、どう責任を取るのか」 「引き続きご支援を」と訴え ました。隅本義勝さんの妻は、市内の旧関西スレート工場周辺で育ち、三年前に中皮腫で亡くなりました。「国が謝罪し、妻にその報告をしたい」と決意を語り ました。
弁護団長の藤原精吾さんが「単純な労働災害ではなく、周辺住民をまきこむ公害。裁判で責任を明確にすることが、今後の被害補償にもつながる」と、裁判の意義を訴えました。
参加者は「裁判勝利、被害者完全救済までたたかい続けよう」と決意を固めあいました。(粕川實則、事務)
(民医連新聞 第1429号 2008年6月2日)