後期高齢者医療制度 中止・撤廃を 全国で多彩なとりくみ
全国で後期高齢者医療制度に対する怒りの行動が全国に広がっています。各地のとりくみを紹介します。
全日本民医連は五月一四日、後期高齢者医療制度の中止・撤廃を求め、国会議員要請行動を行いました。
全国から約一〇〇人が集まり、民医連の「再生プラン」や署名を手に、地元議員を訪問しました。
午後からの国会前全体集会には、一五〇〇人が国会周辺を包囲しました。その後、民医連独自の集会には二〇〇人が参加。各地にとりくみを報告しました。
最後に吉田万三副会長が「最後の最後まで、たたかい抜こう」と訴えました。
* *
今回、滋賀から三人の新入事務職員が参加。こびらい生協診療所の山本佳世さんは「雨でも座り込む迫力に圧倒された」。坂本民主診療所の中村扶貴子さんは「初めての活動。私にできることは身近な友だちに話していくこと」。
膳所(ぜぜ)診療所の西村幸洋さんは「患者さんは保険料が上がり、苦しんでいる。私たちがしっかり学習し、不満の声を集めれば、改善につながる。一翼を担いたい」と決意をのべました。
高齢者アンケート 緊急の記者会見
【北海道発】全日本民医連は「制度」影響を把握するため、五〇〇〇人の高齢者アンケートを呼びかけています。北海道民医連はいち早く調査、第一次報告で記者会見を開きました。
四月一五~三〇日、二五事業所を利用した対象者四二八人に聞きました。
調査の結果、制度内容を「知らない」は二九・四%で、「難しくてわからない」「字が小さく読めない」など、十分な説明がなかったことがわかりました。
保険料負担は「高くなった」が四〇・四%にのぼりました。保険料天引きについて五二・一%が「やめてほしい」と答え、「どちらとも」「良い」と答えた人 も「どうせなら天引きが楽」というあきらめの声。「七五歳で勝手に線引きは許せない」「年金が減らされ、とても生きていけない」と、高齢者は不安と怒りを 感じています。
「政府はすぐこの制度を中止し、長寿を喜べる医療制度に」と強調しました。
県医師会長と懇談 「ともにがんばろう」
【茨城発】五月一四日、山川文男・茨城民医連会長と原中勝征・茨城県医師会長が懇談を行いました。
原中県医師会長は「戦後の日本をささえてきた高齢者に『早く死ね』と言わんばかりの非人間的な制度。医師として断固反対。中止・撤廃に向けて、ともにがんばろう」と握手をかわしました。
今後も引き続き、県内で署名を広げることを確認しました。
(民医連新聞 第1429号 2008年6月2日)