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民医連新聞

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9条は宝 発言(24) 戦争に行かせたくない 子育てママも奮闘 京都民医連第二中央病院エリア9条の会

 「京都民医連第二中央病院エリア9条の会」は結成一周年を迎えました。三月一〇日の総会には、医師や看護師、車イスの患者さんなど約三〇人が集ま りました。この一年、平和のタペストリーをつくったり、サマーPEACEカフェを開催したりと、隔月でいろいろな企画を実施。参加しやすく「おしゃれにセ ンスよく」がモットーです。事務局を担うのは、母親でもある中堅職員と青年です。

「徴兵制」 がいいって?

 子どもが通う保育所で、「憲法九条が変えられようとしているし、平和が大事だから選挙でもがんばっている」と話すと、二〇代のお母さんが、「でもね、戦争っておこります?」と、まじめ顔。
 ほかの若いお父さんも「徴兵制はいいと思う。若者をピリッとさせないといかん」と。「自分の子どもが徴兵されてもいいの?」と聞くと、「それはいやだ」 と。九条が変えられると、自分たちも戦争に巻き込まれることを「もっと知らせなあかんな」と、話が盛り上がりました。結成後、しばらくとりくみがなく、自 分たちが動かなければ、と事務局に手をあげました。
 就職してから、いろいろ学習するうちに、何につけても、アメリカと大企業が得をする世の中だということがわかってきました。誰もが平和を望んでいるのに どうしてアメリカ言いなりに戦争をしたい人がいるのか? 構図がわかると、スッキリします。事実があまりにも知らされていないから知らせたい。自分で考え てもらうことが大事だと思っています。
 七人の事務局のうち、女性が五人で、うち三人は子育て中。思いはあれど、独身時代のように活動に専念できません。九条の会は会議もチラシづくりも、時間 内保障です。民医連綱領に「戦争政策に反対する」という一文があるからこそできることだな、と思います。お金もないのでコツコツやるしかないけれど、この 地道な活動が力になると思っています。
 会の運営はできるだけ自分たちが知りたいこと、やりたいことを中心にする。たくさんの人が主体的に関われて、楽しくできる工夫をしています。

理屈ぬきで戦争いや

 平和運動を主体的にやらないといけない、と本当に思ったのは子どもが生まれたときです。いのち のすばらしさを毎日肌身で感じていると、男の子だし、「兵隊なんか絶対いや!」は理屈抜きです。仕事もいのちと健康を守ることだし、身近に平和の活動をし ている先輩がいたので、気軽に「やろう」と加わりました。
 青年だけでなくて、この会は中堅職員のよりどころにもなっています。青年職員ともいい連携ができている。もっと看護師さんに参加してもらいたいし、先日 つくったタペストリーなども掲げて、外来に民医連らしい平和コーナーをつくりたい。共同組織にも九条の会ができたら、コラボしたいなあと思います。(三島 桃子さん)

中堅は力があるなあ

 若い世代にとっては、戦争のない生活があたり前で、戦争になることを想像するのがすごく難し い。でも、9・11後の世の中の動きをみて、「こうして戦争は起こるのか」と、感じました。NGOの企画でニューヨークに行き、反核のアピールをしたり、 辺野古で基地の実態を見ました。衝撃だったのは、そこで暮らす人たちから、「私たちにがんばってと言わないで。いっしょにがんばりましょう」と、言われた ことです。事実を知ったからには、見過ごせない。平和を守るために何かしなければ、と思ったのです。
 事務局では、最近あったことを出し合い、やりたいことを話します。たくさんアイデアが出てきます。「会議早く来ないかな」と楽しみです。中堅職員は人脈 もあるし、組織づくりもうまい。若い職員には、学ぶところも多く力強い味方です。(林聡子さん)

(民医連新聞 第1402号 2007年4月16日)