コンパス 2007.2.16理事会から 「たたかえば実現」を確信に連帯広げ、世論に働きかけを
第一三回理事会を開催しました。民医連がとりくんだ看護師増員の請願署名が衆参両院で、全会一致で採択されたのは記憶に新しいところです。今度は、介護ベッドの取り上げが見直されました。
四月から、軽度介護者(要支援、要介護1、2)は医師の意見があれば、介護ベッドを利用できます。昨年一〇月の改悪で二七万台の介護ベッドが取り上げら れ、民医連などが各地で粘り強く要求していた運動が実りました。
また今年から、一〇県の医学部に限定ですが、入学定員が一〇%増になります。医師養成数を減らし続けてきた厚労省の政策が、二五年ぶりに転換しました。 まさに、団結してたたかえば要求は実現します。おおいに確信にしましょう。
アメリカ下院ではイラク増派反対決議が採択され、イギリスもイラクからの撤退を表明。情勢は大きく変化しています。
一方、「格差と貧困」の拡大の実態は、高齢者生活実態調査(二万七六九件)の速報でも明らかになりました。
月収一〇万円未満が四割を超え、将来不安をもつ人が八割以上になっています。経済的理由から、近所づき合いや外出を断っている人が少なくありません。 さっそく沖縄民医連が自県連のデータをもとに記者会見し、「沖縄タイムス」が社説に取り上げました。マスコミが注目しています。全ての県連で行うことを呼 びかけます。
看護「7:1」について中医協は、来年の診療報酬では、一部の機能を持った病院に限定する、との建議を出しました。
これに対し全日本民医連は、「『すべての患者に行き届いた看護を』の願いに逆行する。看護師を増やし、『10:1』『13:1』も含めて診療報酬を引き 上げるべき」との声明を出し、厚生労働省や医療関係団体に送付しました。「共感する」との意見が多数寄せられています。
各県連で看護師確保にむけて努力が続けられていますが、目標には届いておらず、退職なども増加傾向です。看護部門の問題に留めず、第一級の課題として総力をあげよう、とアピールを出しました。(長瀬文雄・事務局長)
(民医連新聞 第1399号 2007年3月5日)