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民医連新聞

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第37回運動方針 事例検討や体験学習で生きいきと実践的に 「学習月間」あと1カ月

 第三七回運動方針「学習月間」は七月末で終了です。六月一六日に理事会は推進アピールも出し、残り約一カ月、県連・法人・事業所のトップはリー ダーシップを発揮し、旺盛に学習会を開催して、職責者の読了と全職員へ「いつでも元気」普及をすすめようと呼びかけました(ホームページ会員ページに掲 載)。
 今回の月間では、事例や体験学習で、患者さんの困難な状況や民医連の歴史などを、運動方針と結びつけてつかむ工夫がされています。運動方針学習を、職場 での実践や憲法・平和、医療改悪反対、看護改善大運動の推進力にしたいくつかのとりくみを紹介します。

GW(グループワーク)で事例検討 制度教育に位置づけ
【熊本】

 五月三〇日に行われた、入職二年目対象の基礎研修Ⅰでは、参加者全員が一つの事例をもって参加しました。研修会では、まず、運動方針のDVDで学習。そ の後班に分かれて、各自が持参した事例を出し合い、その解決策を話し合いました。結果は模造紙にまとめ、全体で発表・交流しました。
 「自立支援法では、指定病院の変更は県の審査会を通して、との理由で、変更が認められるまでの指定病院外の受診について三割の窓口負担を請求された」と いう事例では、「厚労省はそんな指導はしておらず、県の説明不足と判明。適切なアドバイスができるよう、職員はしっかりと学習しよう」などの解決策が出さ れました。
 また、六月九日の中間管理者研修でも、運動方針学習後に事例検討。四班に分かれ、(1)介護、(2)リハビリ、(3)在宅、(4)クリニックの気になる 事例を職場で実際にどのように対応するか、具体的な方針を考えてもらいました。
 熊本民医連では、身近な事例から運動方針を深めることを、制度教育の共通テーマに位置づけています。集まった事例と解決策は、職場にフィードバックし、実践で活用しています。
 六月二日には、パート職員の制度教育も実施し、「この病院で働けてすごいと思い、私にできることを考える機会となった」などの感想が寄せられています。(渡辺孝宏、芳和会)

準備に1カ月かけ地域レポートを発表
【福岡】

 福岡医療団では、五月一七日に「新入職員地域レポート発表会」を行いました。テーマは「薬害」「ホームレス」「被爆者医療」のいずれか。七班が発表しました。
 「薬害スモンを忘れない」の発表では、薬害とスモンについてとスモン被害者への差別の実態を報告しました。そして、スモン患者救済の運動にとりくんでい る本庄庸医師(元千鳥橋病院院長、現新飯塚診療所長)の思いも紹介し、その意志を引き継ぐ決意を発表しました。
 この発表で、薬害スモンのたたかいに、福岡医療団の職員が献身的にかかわってきたことを、初めて知ったという先輩職員も少なくありませんでした。
 「僕らとホームレス」の発表では、一人のホームレスの生い立ち、誰もがホームレスになり得る失業率の状況、SWの対応などを紹介しました。そして、ホー ムレスについての意識調査結果を報告し、ホームレスに対する自分たちの立場と当面の行動目標を発表しました。
 各班は七~八人で、新入職員オリエンテーション以来、約一カ月かけて発表の準備をしてきました。一週間に一回程度、夜みんなで集まっては議論し、文献を 調べたり、聞き取り調査やアンケートをし、冊子やパワーポイントにまとめました。
 また、各班に二人ずつ先輩職員がつき、完成まで援助してきました。
 今回の発表やとりくみで、新入職員だけでなく先輩職員も、民医連運動のすばらしさを実感し、あらためて民医連運動の理念、存在意義を問い直す機会となりました。(成松 史、千鳥橋病院)

(民医連新聞 第1383号 2006年7月3日)