青年歯科医師会議ひらく 歯科奨学生会議も
三月二五~二六日、全日本民医連は東京で青年歯科医師会議を開き、二二人の青年歯科医師が参加しました。目的は、(1)民医連の築きあげてきた歴史など を学び、課題について認識を深めること。(2)民医連を担っていく青年歯科医師になるため、学び、考え、実行していける仕組みをつくる。(3)平和の問題 など様ざまな情勢課題について認識を深めること、でした。
講演は松本歯科大学大学院教授・笠原浩さんで、民医連歯科の創設者の一人です。「新しい歯科医療を切り開くため に」のテーマで、障害者の歯科医療、小児の虫歯予防などに先駆的に挑戦してきて思うことを、青年たちに語りました。「私たちがやっているのは歯を良くする 運動」「日本の保健を左右する仕事」など、歯科の分野は奥深く、青年が挑戦すべき課題に満ちている、と励ましました。
先輩歯科医師の問題提起と研修報告を受けて、ワークショップでは、自分の受けている初期研修について交流し、改善提案を立てました。意見をのべ合うなかで打ち解け合い、各人が目標を再確認しました。
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同じ日程で、第七回歯科奨学生会議を愛知で開き、一二人が参加しました。
今回は「歯みがきセミプロ講座を通じて共同組織の方がたとふれ合い、地域の状況をつかみ、民医連、医療従事者、歯科医師が地域住民から求められるものをつかもう」という企画でした。
リハ・給食の診療報酬で交渉
三月三一日、全日本民医連は、診療報酬改定に関する厚労省交渉を、リハビリ・給食問題に絞って行い、原和人副会長をはじめ、リハ・栄養課職員ら二〇人が参加しました。
リハ分野は今回大幅に変更。リハ区分が「脳血管疾患等」「運動器」など四つに再編され、九〇~一八〇日に制限。慢性期や維持期の評価はありません。
民医連の要求は、(1)算定上限の見直し、(2)慢性・維持期のリハを評価すること(3)上限日数を超えるリハ を保険外負担させないこと、です。「疾患別の区分はリハにそぐわない」「医学的根拠もない基準を、患者にどう説明するのか」怒りの声が続きました。厚労省 は「周知が不十分だった」と不備を認めました。
入院給食分野では、生活習慣病指導管理料が下げられ、入院食事療養費が大幅削減に。「治療の一環である給食に正 当な評価を」「栄養科だけで年に数千万円の減収。仕事量が増えても欠員補充もできない。しわ寄せは患者さんに行く」と発言しました。要望は、「一食ごと」 となった算定方法の見直し、栄養食事指導料の引き上げ、選択メニュー廃止を混合診療導入につなげないこと、など。
交渉後、参加者らは「患者会にも呼びかけ運動しよう」と話し合いました。
(民医連新聞 第1378号 2006年4月17日)