コンパス(2006.3.17理事会から) 軽度の要介護者まもる活動医療改悪とのたたかいが焦眉
第三七回総会は、医療改悪案の国会上程、診療報酬が▲三・一六%(公表)、史上最大の引き下げという情勢のもとで開かれました。「運動と社会的連帯の力 で乗り越えることこそ大切」との感想に見るように、のべ八四〇人の前向きな発言で議論し、運動方針を決定しました。
新役員も選出し、三月の理事会では、総会の意見をもとに運動方針文書を補強修正しました。
四~七月は「教育学習月間」です。方針学習とともに、受療権を守るとりくみで、地域に打って出る活動と結び、民医連の歴史を学び、事例検討をするなど、 「生きた学習」をすすめましょう。四月、約四〇〇〇人の新入職員が、仲間として加わります。ともに学び成長する事業所、職場づくりをすすめましょう。
同時に、今月から「新介護保険法」「障害者自立支援法」など問題の多い法律が施行されます。
軽度の要介護者が「新予防給付」に移行させられ、いままで受けていた介護サービスを奪われ、また予防プランさえ作れない、という事態が起きかねません。 地域包括支援センターが社会福祉士など専門職が確保できず、介護予防事業が間に合わず、〇七年四月以降に延期する保険者が一割と報じられています。
利用者の被害を最小限に食い止めるために、担当者と事業所の奮闘が期待されています。
全日本民医連は、診療報酬の再改定、介護の改善を求めて、厚生労働省と交渉を継続しています。四月二六日には、対応の交流会を行います。国は医療法改悪 案で、特別養護老人ホームの待機者が三四万人もいる現状なのに、療養病棟二三万床の削減を打ち出し、今回の診療報酬改定で、療養病棟がたちゆかないほど低 減しました。
「療養病棟をなくすな」の団体署名、医療改悪反対署名は、続ぞくと集まっています。総会で確認した「連帯・共同」の意思を高く掲げ、地域の人びと、新しい仲間とともに、奮闘しましょう。
(事務局長・長瀬文雄)
(民医連新聞 第1377号 2006年4月3日)