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民医連新聞

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連載 安全・安心の医療をもとめて(46) 自己点検アンケートもとに注射業務の相互点検はじめる 沖縄民医連

 沖縄民医連では二〇〇四年に、「注射業務に関する自己点検・学習運動」にとりくみ、自己点検アンケートを実施しました。その結果をもとに、このほ ど中部協同病院(一一四床)と沖縄協同病院(三六五床)が相互点検を行いました。県連医活委員の森田美智子さんからの報告です。

「スタッフの半分ができない」を改善の重点として

 注射業務に関する自己点検アンケートは、九分野一三一項目からなります。項目が多いのは、病院機能評価の中の注射業務に関連するものをすべて網羅したからです。二病院、四診療所の四四七人に配布し、三九〇人が回答しました(回収率八七%)。
 各項目について、「どのくらいの職員ができているか」を職場ごとに判定しました。スタッフ全員ができていればAと評価し、八割くらいできていればB、 五~三割ならC、それ以下はDです。C、Dと評価された項目は重点改善項目にあげました。
 問題点の分析はこれからですが、事業所で決めている手順を理解しておらず、C、D評価になった項目がありました。このことから職場で該当事項について職 員教育をし、マニュアルを徹底する必要が分かりました。
 この結果をもとに、中部協同病院と沖縄協同病院が相互点検を実施しました。

県連レベルでのマニュアル共有化を検討

 まず、昨年一二月一四日に、沖縄協同病院の四人が中部協同病院を訪問しました。点検を受ける側の回答結果をもとに、関連職場を回りました。
 注射伝票は手書きで四枚複写式のため、文字が判読しにくく、医師も苦労しており、早めにオーダリング導入しては、との要望が出されました。注射準備室を 整備し、冷蔵庫は薬品専用とすること、薬剤の管理マニュアル整備を早急にすること、などが指摘されました。
 薬局内が適切な広さで整理整頓されており、患者個別に注射薬がセットされていることは評価されました。
 次は一月一一日に、中部協同病院の一〇人が沖縄協同病院へ。
 オーダリングや電子カルテを活用し、より効果的な安全対策がとられている実際を見学しました。ICUと透析科では、まだ手書き指示ですが、早急に改善の 見通しです。多数のマニュアルは整備されているが、スタッフへの周知徹底は不十分で、工夫を要する点でした。ITを利用した広報や検索も検討すべきとの意 見が出されました。薬剤師が不足しているため、注射調剤業務に手が回らず、病棟の在庫数が多くなっていると思われました。各病棟に注射業務専用のスペース が設けられ、冷蔵庫の薬品専用化は徹底されていましたが、温度点検のもれが一部にみられました。

*   *

 当県連では事業所間の相互点検は始まったばかりです。点検により、改善点が分かり、お互いのすすんだ経験が学べました。今後は県連レベルでマニュアル共有化も視野に入れて検討しよう、と話し合いました。

(民医連新聞 第1374号 2006年2月20日)