透析患者の抗ウイルス薬副作用問題製造元に添付文書改訂を申し入れ 全日本民医連副作用モニター委員会
一月二四日、全日本民医連副作用モニター委員会と東京DI委員会の一〇人は、透析患者における抗ウイルス薬、バルトレックスの添付文書改訂について、製造元のグラクソ・スミスクライン本社(東京・代々木)に要請しました。
バルトレックスは抗ウイルス薬で、帯状疱疹等の治療に汎用されています。この間、透析患者に対して、添付文書に 記載されている推奨用量を投与したにもかかわらず生じた、重篤な中枢神経障害の副作用五例が全日本民医連に報告されています。副作用モニター委員会では、 この内容について検討し、添付文書に記載されている用法・用量では、透析時には危険性が高いため、透析患者に対する投与量および過量投与時の注意事項など について、添付文書の改訂が必要と考え、申し入れしました。
グ社から開発本部副本部長・安全管理責任者(医師)はじめ六人が出席し、応対しました。担当者は、民医連の報告 と提案に「貴重だ」と謝意を示しました。メーカーとしても症例を集め、遺伝子レベル等での研究をすすめており、今後とも臨床現場と共同した医薬品のモニタ リングを重視する、との回答でした。要請団は、添付文書に掲載される情報の質を高めることが、薬剤を有効・安全に使用する保障であることを重ねて強調しま した。(理事・廣田憲威)
(民医連新聞 第1373号 2006年2月6日)
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