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民医連新聞

民医連新聞

アピール

全国の共同組織・役職員の皆さん「中低学年の医学生奨学生を増やす大運動」に全組織を挙げてとりくみましょう
2005年6月17日 全日本民医連第17回理事会  全日本民医連はこの七~九月の三カ月間に中低学年(一~四年生)の医学生奨学生を五〇人増やす大運動を提起します。

医学生の「良い医師になりたい」いう真摯な思いに応え、奨学生になることを率直に訴えましょう!

 多くの医学生は「良い医師になりたい」「患者さんに寄り添い、ともに歩んでいける医師になりたい」といった健気な思いを抱いています。このことは多くの 受験時アンケートが示している通りです。しかし、現在の医学生生活はそうした思いを育んでいく機会を保障する場には、残念ながらなっていません。
 試験の連続、進級チェックの厳しさ、留年の多発等が年々深刻化しています。さらには学費の高騰により多くの医学生はアルバイトを余儀なくされています。 併せて医師や医学医療に対する社会の厳しい眼は現在の医学生に多くの心労や将来に対する不安を感じさせています。こうした現状は自主的医学生運動の発展に も暗い影を落としています。「社会のことを学ぶ機会も時間もない」「試験勉強が大変で医ゼミに参加できない」といった声が近年多く聞かれます。医学生運動 を中心的に担っていく後継者の確保も大変になっているようです。
 民医連は多くの医学生にフィールドを提供し、将来の医療人として成長することを援助してきました。そしてその中から奨学生を数多く生み出してきました。 少なくない奨学生は大学内での自主的な諸活動の中で、リーダー的な存在としてがんばっています。
 中低学年の奨学生を増やすということは、民医連の後継者育成という点でも、医学部内の自主的医学生運動を発展させるという点でも重要ということです。
 医学生生活が様々な困難を抱えている現在、医学生が社会に向けて目を開き、自身の医師像を模索し成長していく機会を民医連の協力で豊かにしていくこと は、大変意義のあることです。そのとりくみを通して奨学生を大きく増やしていきましょう。

民医連の医師養成の到達点に確信を持ち「育てる医学対」をより一層発展させましょう!

 今年の春も多くの研修医が民医連の研修施設で研修を開始しました。昨年の新医師臨床研修制度の施行を前後して、この数年間の民医連の医師研修改善へのと りくみには目を見張るものがあります。その結果、民医連での医師研修が多くの医学生・研修医に高く評価されこうした成果に結びついたといえます。このこと に大いに確信を持つ必要があります。そして大切なことは、研修医たちが研修終了後にもしっかりと民医連に根付いて、後輩の育成に関わっていくような状況を つくり上げることです。そのためには研修内容の充実はもちろんですが、研修医の就職前の民医連運動に対する理解と共感がとても重要な要素になります。
 新制度の施行に伴い五~六年生に力が注がれてきた反面、中低学年へのとりくみが相対的に弱まってきたのがこの数年の特徴です。将来の民医連運動の後継者 を育て上げるためには私たちが長い間とりくみ、その意義を確認してきた「育てる医学対」をあらためてしっかりと位置づけて発展させることが重要です。
 中低学年の奨学生を増やすことの意義はこうした点でも重視されなければなりません。

全組織を挙げ、必要な体制もとって、大運動をやり遂げましょう!

 新医師臨床研修制度の施行以降、中低学年の奨学生を増やすことは並大抵の努力ではできないことです。卒業までの期間が長いために、民医連へのより強い共 感が必要になるからです。この運動を達成するためには全組織の知恵と創意を発揮しなければなりません。医学対の現場任せでは到底できない課題です。法人・ 院所管理部が先頭に立ち、とりわけ医師集団の奮起が求められます。地協・県連の基幹会議でしっかりと意思統一して目標にこだわったとりくみを早速開始しま しょう。
 八月一八~二〇日に長野で開催される「民医連の医療と研修を考える医学生のつどい」は奨学生の奮闘で着々と準備がすすんでいます。実行委員会に参加した 学生たちの感動の声と成長の姿が数多く全日本民医連に届けられています。「つどい」を大運動の一大結節点として位置づけ、準備してとりくみましょう。
 共同組織の皆さんとも早急に作戦を練りましょう。
 全日本民医連は推進本部を設置してとりくみます。各地協や県連も推進体制を整えてとりくみましょう。全日本民医連として医学生向けのリーフレットを作成 します。今までの各宣伝物とともに活用して下さい。
 一九九九年の大運動では全国の共同組織と役職員の奮起で見事に目標を達成しました。私たちの総力をもってすれば、必ず今回も達成できるはずです。短い期 間ではありますが、提起の意義を理解して頂き、今後の発展を保障するような大きな成果をあげようではありませんか。

(民医連新聞 第1359号 2005年7月4日)