「仲間ふやし」工夫さまざま 共同組織強化発展月間
「共同組織強化発展月間」では、各事業所で工夫や新しい試みが行われています。声をかける対象を思い切って広げた経験、健康づくりが結びついている経験などが寄せられています。
「毎日ふやす」雰囲気づくり
福岡医療団・堤 幸春
一〇月三〇日までに新規加入一五〇〇世帯を達成しました。
当法人は「職員一人当たり友の会員数」が低いことを挽回しようと、九月から事務長会議などで論議。「埼玉、鹿児島の経験」に学んで、月間では「職員が毎日ふやすことが当たり前」の雰囲気づくりをポイントにしました。
たとえば千鳥橋病院、千代診療所の外来・入院の患者の中で、友の会員は二割以下です。一日に四~五〇〇人は「未加入」の患者さんが来ますが、声かけが不 十分でした。「加入してない人が多いのだから全員に声をかけよう。加入済みの人には増資を呼びかけよう」と、待合室に「新入会コーナー」を設け、支部役員 と職員が立ちました。職責者も先頭に立ち、看護師長が病棟をラウンド。夕方の一~二時間は、職員と地域の会員さんがいっしょに地域を訪問。こうして三人に 声をかければ一世帯は加入します。千鳥橋病院では、二二・二七の両日を「一〇〇世帯拡大デー」にして弾みをつけ、毎日連続五〇世帯をふやし、三〇の職場す べてが成果をあげました。
一〇ある診療所の中で、城浜診療所が「モデル」になり、一〇月一日から「毎日二~三〇人に声をかけ一〇世帯ふやす」を続けています。これは他の診療所にも広がりました。
「二〇年通っていたが、初めて入会を呼びかけられた」という患者さん。「上がって行かんね」と家に入れてくれ、生活、医療・病院のこと、「接遇が悪いからよそに行っちゃった人もいるよ」など話してくれる人もいました。
職員からは「重要性がわかった」「楽しい」との感想が出ています。
ヘルスチャレンジと結び
岡山医療生協・中本周治
一〇月一~七日の一週間で、仲間ふやし七一八人の成果をあげました。参加は昨年より多い、組合員四〇八人、職員三一〇人でした。
今年の特徴は「ヘルスアップチャレンジ」のキャンペーンが仲間ふやしに結びついたことです。「タバコを吸わない」「深酒バイバイ」「誰とでも(一日三人 以上)楽しくおしゃべりする」など二〇コースを設定、三人以上の仲間(家族)または個人で申し込み、一二月末までに六〇日間続け健康習慣の定着をめざして います。参加者は一二〇〇人を超えました。
つながりが弱かった組合員の参加や、新加入してチャレンジするケースも生まれています。職員も参加し、「間食ほどほどコース」に登録した看護師長のグループでは会議から饅頭が消えたというウワサも。
また、九月から組合員さんと職員がいっしょに、組合員集会やスタート集会などの準備を重ね、地域訪問にも力を入れました。
訪問から帰ると組合員さん手作りのぜんざいが待っているなど、励まし合っています。
職場にも、仲間ふやしの意識と声かけ・加入書受け取りなど連係プレーが根づいてきました。成果をグラフ化したり、職場長が「呼びかけ」を出す部署もありました。
青空健康チェック・健康まつりの結びつき、患者様の紹介などでの加入があり、日常活動、健康つくり・まちづくり運動への信頼が生きています。
段取りと集中した行動
京都民医連・渡辺藤生
スタート三日間で、四三三人が入会、『いつでも元気』が五二部増えました。
うち二五五人が上京病院の成果です。同院では、九月初旬から月間準備に入り、対象者を二〇〇〇人あげ、(1)友の会会長・院長の加入の訴え、(2)友の会パンフ、(3)返信用はがき、(4)申込用紙を郵送しました。
また友の会と病院がいっしょに月間推進本部を設け、一~三日の「ホップデー」では、総勢六八人が行動。これがお互いを元気づけました。「段取りと集中、 友の会と職員のエネルギーの結集、目標へのこだわり」に確信をもって現在進行中です。
ほかには乙訓医療生協が、健康づくり活動を住民の要求実現や仲間ふやしに結びつけ、支部が目標をもってとりくんだのが特徴的です。骨密度測定機、「塩見 くん(塩分測定器)」、「(血液)サラサラくん」などの測定器を持ち込んだ班会が好評で、開催が活発化しています。
県連では九月に「まちづくり交流集会」を開催しました。講師の鍋谷州春さん(札幌学院大学非常勤講師)は、「月間の目標について」という質問に答え、 (1)集中してとりくむこと、(2)地道な地域の要求にねざした活動、楽しく運動を積み重ねること、の大切さでした。学習や交流も月間推進の力になってい ます。
(民医連新聞 第1344号 2004年11月15日)