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民医連新聞

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平和な日がくるまで走り続けたい 第10回反核平和自転車リレーで153キロを走破―北海道・道東勤医協―

 一九九五年、ほんの二〇人足らずの青年で始まった道東の反核平和自転車リレーは今年で一〇回目を迎えました。脅かされ続けている平和 を前に何かをしないではいられなかった青年たちの思いと行動が、この一〇年間に詰まっています。今回は、七六人が参加。今年も沖縄から二人がかけつけまし た。

 この自転車リレーは、初参加の人でも、平和についてじっくり学べるように企画されています。

 初日の六月一一日、学習会のテーマは「憲法九条と自己責任論」。寸劇や班別クイズでイラク戦争の現状、世界に誇れる憲法九条を学びました。

 二日目、根室市の納沙布(のさっぷ)岬から濃霧の中をスタート。途中、市街に入り、二〇班に分かれて「核兵器廃絶を求めるアピール署名」を一三二筆集めました。新入職員も署名、募金集めに奮闘しました。

 夜の交流会では、「霧多布(きりたっぷ)の中心で平和を叫ぶ」と題して、各班が平和アピールを発表しました。イ ラクからの実況中継を演じる班、平和が脅かされている現状を体を蝕む病魔にたとえて治療を訴える班など、どれも楽しい発想でつくられていました。また、第 一回事務局長の森田雅人さんは反核平和自転車リレーが始まった経緯や青年への期待を語りました。一回目からずっと参加している森田さんは、「どうしたら平 和が守られるのか自分なりに考えてほしい」と発言しました。

 納沙布岬から約一五三キロ、平和をアピールしながら走り続け、ゴールの釧路協立病院で閉会式をしました。浅野洋郎事務局長が「憲法九条を守るだけでなく、使っていこう」と、平和アピールを提案。参加者全員の拍手で採択されました。(石澤さやか、桜ヶ岡医院・事務)

 釧路協立病院の新入看護師、矢野美奈子さんと木村真弓さんは、署名中に、2世帯から募金をもらい、「反核平和募金大臣」の称号をもらいました。矢野さん は「『貴重な休日なのに』と思ったけれども、参加して本当によかった。初めて会った人たちと平和を考えたし、やりとげられてうれしい。平和を考える人が増 えてほしい」

 釧路協立病院医師の剱持善之さんは「平和を叫び、自転車で汗を流し、語り合った3日間。道東勤医協に来て3カ月だけど、きっと一番の思い出になると思い ます。平和を合言葉に知り合えた友だちは一生の財産。こんな素敵な経験をさせてくれたみなさんに感謝。また来年も走りたい」

 協立すこやかクリニック事務の西山大輔さんは2回目の参加。「まじめに平和を考えるべきと思っていた私には、楽しく学ぶ自転車リレーはカルチャーショックでした」

 釧路協立病院SWの望月誠さんは5回目。「平和へのwill(意志)を強く持っていきたい」

(民医連新聞 第1336号 2004年7月19日)