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民医連新聞

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「沖縄に基地いらない」 人間の鎖で基地を包囲

【沖縄=上原祥典通信員発】宜野湾市の米軍普天間飛行場の周囲一一・五㌔㍍を、五月一六日、住民や県の内外から集まった一万六〇〇〇人の「人間の鎖」が 取り囲みました。平和運動センターなどと各政党が「早期撤去」を求め、呼びかけた行動です。沖縄民医連、医療生協、労組から三〇〇人が参加しました。

 梅雨の合間の晴天のもと、「人間の鎖」が基地を完全に包囲しました。基地撤去を求める県民の意思を突きつける六年ぶりの行動です。午後二時、二時半、三時の三回、人びとが手を結びました。
 宜野湾市の伊波市長は、「この模様をビデオに撮って、アメリカ政府に直接訴える資料に使う」とコメントしました。
 普天間基地は米海兵隊専用の航空基地で、イラクにも出撃しています。基地付近の住民は、常に軍用機の騒音や墜落事故の危険に脅かされています。
 九六年、同飛行場の「移設条件付き返還」に日米両政府が合意。しかし五~七年とされた時期もメドが立ちません。名護市・辺野古沖の、ジュゴンのいる世界的にも貴重なサンゴ礁を埋め立てる代替基地計画にも、大きな反対があります。
 参加者のもつプラカードやゼッケンには「辺野古沖に基地つくるな」が目立ち、『沖縄タイムス』もこの行動を「実質、辺野古沖に異議」と報じました。
辺野古では… ボーリング調査を強行しようとした防衛施設局を阻止するため、四月一九日から座り込みが続く辺野古。沖縄県民医連でもこれに加わり、健康チェックもしています。

職員の声 沖縄を侵略に使わせたくない

☆暑さを吹き飛ばす強い思いが皆の顔にありました。
 イラクでは、米軍による住民虐殺が続いています。米海兵隊のホームページは「沖縄での訓練が役に立った」と誇示しています。米軍が起こす数かずの悪質な 事件や事故に悩まされてきた沖縄が、また他国の侵略に使われている。絶対に許せません。
 米軍基地の無条件撤去を勝ちとり、「安保の島」から「平和の島」に変えるまで行動を続けます。
(赤嶺琢哉・事務)
☆辺野古では、暑いなか高齢者が身体を張っています。体調を崩してまで続ける姿に感動しました。医療班は血圧を測り問診し、少しでも役に立てて嬉しかった。沖縄の美ら海を守るためにがんばらなくちゃ。
(浦崎晴美・看護師)
☆この基地の中にはイラクの人に武器を向ける者がいて戦争の訓練をすすめています。平和に敏感なここ沖縄の中で行われることに、矛盾と憤りを感じます。
 フェンスの中と対照的に、私たちがつないだ鎖はとても温かく、強いものでした。一人一人の熱い思いがあれば、基地の全面返還は決して夢ではないと思います。
(具志堅ゆみ子・薬剤師)

(民医連新聞 第1333号 2004年6月7日)