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民医連新聞

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安全・安心の医療をもとめて(20) 岡山・水島協同病院

毎年開く医療安全大会を学習の契機にして

 【岡山=森近淑恵通信員発】水島協同病院(三一〇床)では二月、医療安全大会を行いました。院内の安全管理委員会が主催しているもので、毎年開催することになっています。今回で二度目です。

 二〇〇三年度の「医療事故・ヒヤリハット報告」のまとめを同委員会が発表しました。一年間のヒヤリハット報告件数は八八六件、事故報告は三九。分析を行った結果、その原因のほとんどが「確認不足」だったことが明らかになっています。

 また、前年データとの比較の中で、わかったこともあります。「二年とも件数は異なるが転倒・転落と注射の事故の割合が全体の半数を占めている」ということです。今大会では転倒・転落と注射について、特に注意を払おうという意識が、スタッフの中にもできたと思われます。

 業務の内容により、確認方法も違ってくるため、「目的に応じた確認方法の統一が今後の課題」ということを確認しつつ、改善にむけて着手をはじめた部署からは、報告もありました。

 看護部では、誤注射を防ぐため、他病院で効果があったという「ネームバンド」(患者の腕につける名前バンド。血液型の違いなどで色分けされているものもある)の導入を検討中。当面は入院患者様などを対象に開始することにしました。

 なお看護部では、この安全大会の前々日から、全日本民医連の『注射事故防止パンフレット』を使った、注射事故防止の学習会を行いました。日勤、準夜、深夜と、交代勤務であってもスタッフ全員が受けられるよう、「大会」とあわせて三日間連続学習会の形です。

 文章や口頭で説明してもイメージすることが難しい薬剤も多いのですが、現物を持ち込み、実際に手にとって見てもらうという工夫もしながらすすめました。講師は薬剤部が担当しました。

(民医連新聞 第1330号 2004年4月19日)