命の重み知っている私たちだから 派兵NO!平和憲法YES!
国連も赤十字も退去し、アメリカに協力した各国が軍隊を撤退しはじめたほどの戦火のイラク。私たちの国の首相は、「戦地」と認めず、武装した自衛隊を戦力だとも認めずに、憲法前文の一部を読みあげ、派兵を「正しいことだ」と主張しました。
一二月一〇日、東京では「自衛隊のイラク派兵反対中央集会」が。「医療の現場で働いている者として、黙ってられません」、「派兵の記者会見に憲法前文を 使うなんて、許せない」キャンドルを手に、デモに参加した東京・小豆沢病院の大嵩崎美和さん(26)と渡辺真樹さん(24)。政府が閣議決定したイラク派 兵への怒りの声が冬の夜空に響きました。
「いま怒らないで、いつ怒る? いま行動しなくて、いつしますか?」加藤恵美子さん
(東京勤医会)
「人を殺しても、殺されてもいけない。政府が戦争に踏み出すことと、私たちの生活に保障がなくなることは切り離せません。生活を守りたい人は戦争を止めなきゃ」松田節子さん
(練馬訪看STふれあい)
「アラブの人たちの憎しみを買う派遣に反対です。憎しみの連鎖を断ちたい。戦争に正義なんてない」渡辺幸彦さん
(北病院)
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私たちは、いのちの誕生と終わりに立ちあい、その暖かさとかけがえのない重みを、誰よりも知っている医療人です。二〇〇四年・新年の誓いは、首相がどうしても読み上げることのできなかった憲法前文のこの言葉です。
政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
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われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。
われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
(民医連新聞 第1323号 2004年1月5日)