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民医連新聞

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企画名人(13) 着てみたい服で「仮装大会」-おおみや診療所-

 今回は、埼玉・おおみや診療所のデイケアです。ここでは、なんと「仮装大会」にとりくんでいます。看護師の柴田久仁子さんからの通信です。

 「それでは今日も自己紹介からお願いしま~す」。デイケアはこんなかけ声から始まります。通いはじめのころは名前を言うこともためらいがちだった人も、次第に大きな声で名前や最近のできごと、自分の思いも込めて自己紹介をするようになりました。

 デイケアのプログラムは、毎月ボランティアさんとも相談しています。四季折おりの伝統行事を盛り込んだりしながら、企画しています。なかでも利用者さんに好評なのが「デイケア仮装大会」です。

 「たまには若いころに着ていたような服を身につけ、新鮮な気持ちを味わってもらおう」という、スタッフが提案したことからはじまりました。

 最初は、ゆかたや着物などの衣装を身にまとっていた利用者さんも、翌年からは「こんな服、あんな服が着たい」と リクエストするほどに。スタッフは要望に応えて学生服や白衣などあらゆる服を準備しました。そして、自分のお気に入りの服を身にまとうと、思ってもみな かったパフォーマンスが飛び出しました。

 「おおみや診療所小町です」「今日はマダムに変身よ、皆さん拍手をお願いします」と、モデルのように手を振り、 腰を振るOさん、Kさん。「私は婦長ですよ。皆さんお元気ですか」といいながら聴診器をあててまわる九三歳のOさん。いつも杖を使うYさんも、なぜかこの 日は杖なしでシャキッと立っています。お互いのパフォーマンスに涙を流して大喜び。仮装を楽しんでいました。

 ただ与えられたことをするのではなく、こうした「~したい」という積極的な気持ちを大切にし、実現させていく参加型のデイケアを今後も行っていきたいです。

 「デイケア仮装大会」は、好評につき、年に三回行うことになり、いまからみんなで楽しみにしています。

(民医連新聞 第1319号 2003年11月3日)

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