「手記」選考結果について
全日本民医連創立50周年記念事業実行委員会 委員長 肥田 泰
全日本民医連創立五○周年記念事業実行委員会は、このほど、記念事業として募集した「手記 わたしと民医連」の選考結果(左記)を発表しました。
審査は、記念事業実行委員会(実行委員長・肥田泰会長)が行いました。
応募された三六人の方がたの手記は、民医連創立五○周年にふさわしく、いずれも感動と教訓に富んだ内容でした。 患者への想いを自らの生活体験と重ね合わせてとらえ、それを土台に「民医連」に生きがいを求め、誇りと喜びをもって働く姿が生きいきと語られています。そ れはまさに「民医連綱領」の実践そのものです。そうした手記に甲乙はつけがたく、当初の予定より多くの方を入賞に推薦することになりました。
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最優秀賞に選ばれた森川百合子さんは、民医連五○年の前史である苦難の時代を生きたご両親の信念にささえられて、民医連で活動する姿を描き、民医連の現 在が語られています。とくにご両親が、村八分覚悟で「貧乏人にも平等に接してくれた」民医連の先達を弾圧から守り、お父さんは現在も医療生協の支部長とし て生きいきと活動されておられるというお話しは本当に感動しました。森川さんのご両親のような、多くの人たちの体を張った支援にささえられて、民医連の五 ○年があったのだと、あらためて実感しました。審査に当たった実行委員会でも同様の感想が口ぐちに述べられ、最優秀賞に推薦されました。
優秀賞に選ばれたのは三人の方がたです。民医連病院に入職して二年の青年職員が、職場と仕事に確信を持ち、仲間 とともに成長する姿がさわやかな感動を呼ぶ森山理恵さん、民医連の医師として、悩みながらも薬害スモン訴訟をささえた本庄庸さん、本土復帰前に沖縄に初の 民主診療所建設をめざして、「命の危険」も感じながら奮闘した賀数藤子さん。いずれも、それぞれの時代に精一杯、民医連運動を実践している記録です。
入選は共同組織の会員の方二人を含む一二人の方がたになりました。お一人おひとりの作品について触れることはできませんが、いずれも民医連運動の各分野へのひたむきな関わりをとおして、民医連への熱い想いや期待が述べられ、感動しました。
入賞作品一六題は『民医連医療』誌一一月号に掲載いたします。
(民医連新聞 第1315号 2003年9月1日)