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民医連新聞

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“介護保険料減免します” -「よくする会」との交渉で水戸市-

【茨城=田中英男通信員発】10月16日、介護保険をよくする水戸の会は、水戸市に対し「水戸市の介護保険・高齢者福祉の充実を求める要望書」を提出。市と一時間半にわたり交渉・懇談を行いました。
 当日は、茨城民医連から医師、看護師、ソーシャルワーカー、ケアマネージャーなど職員、共同組織の人、合計30人が参加。市からは保健福祉部長をはじめ担当課長ら六人が交渉・懇談に対応しました。
 要望書では、(1)来年4月からの65歳以上の介護保険料の値上げ計画の中止と独自減免の拡大、(2)ホームヘルパーの利用料3%への軽減を6%に引き 上げる計画の中止、(3)特養ホームの増設計画の充実、(4)老人福祉手当などの存続、(5)生活保護の方の介護認定申請の迅速化、(6)高齢者の外出支 援サービスの新設、などを要望しました。
 現在水戸市は、市議会に対して、来年4月からの介護保険料を基準額で年4000円値上げすることを提案しています。総額2億1000万円の負担増です。
 また、低所得者の利用料(ホームヘルパー3%、訪問入浴・デイサービス5%に軽減)をいずれも6%に値上げし、寝たきり老人福祉手当、痴呆性老人介護慰労金の打ち切りなどを計画しています。
 参加者からは、「水戸市の介護保険は今年度も7000万程度の黒字が見込まれている。値上げはやめるべき」「利用料が100円上がっただけでもサービス を打ち切る利用者が現実にいる。値上げをやめ、少なくとも据え置くべき」「特養ホームの待機者は286人おり、計画を前倒しすべき」など現場の実例をあげ 訴えました。
 交渉・懇談の中で、当局は「介護保険の減免について、所得段階が第二段階の人のうち、生活保護世帯と同程度の人については、申請に基づき第一段階の介護保険料に引き下げる」と市独自の対策を明らかにしました。
 部分的な前進ですが、これまで介護保険料の減免をかたくなに拒否してきただけに大きな前進です。

(民医連新聞2002年11月11日/1292号)